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話しながらではあんまり頭に入らないから、一度中断して顔をあげる。
「なんだそれ。俺、司の下になったことないんだから、俺に勝たなきゃ一位とれないだろ」
………ふむ。
顔の前で手を振る。
「そんなんでもないよ。私は満点一位とりたいだけだから、唯浜が同率一位でもなんも問題ない」
私が答えると、唯浜は胡乱な瞳をした。
「……なんで満点一位とらなきゃなの?」
「総真くんと約束したから」
「……また碓氷総真かよ」
「なにか言った?」
唯浜の口から総真くんの名前が聞こえたような……。
「いや顔こえよ」
「総真くんになんかする気なら私の屍を越えていけ」
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