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家に居づらいとか、居場所がないというわけではないけど、ただ純粋に、兄の後ろをついて歩く妹のように僕を慕ってくれるうーが傍にいてくれると、すごくほっとする。
うーの傍では気を張らなくていいし、孤独も感じない。
うーが妹の由羽が、すごく羨ましい。
……想たちの話を聞くとどうやらそれはうーが生まれた頃からのようで、僕は司家に遊びに行くと、よく赤ちゃんのうーを持って帰ろうとしていたらしい。
何やってんだ三歳児。さすがに想と美結に止められていたみたいだけど。
「ねえ、俺がうーを離さなかった、ってなんか理由あったの?」
話を向けると、想はきょとんとして美結は何度か瞬いた。
「うーが赤ちゃんのころ」
そう補足すると、二人とも「あー」とそのときを思い出したみたいだ。
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