2 総真くん総真くん総真く(∞

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「畏れ多いことでございますっ! 総真くんの一日を私でつぶしてしまうなんてっ!」 総真くんの休日のほとんどは幼馴染で同じ高校の玲くん――玲哉(れいや)くんと一緒に図書館だ。そんな総真くんの休日を私が独占していいわけがないよっ! 「俺、一体なんなの」 総真くんが平坦な目をした。 「総真くん、玲くんと一緒に勉強してるから……」 「いつも玲と一緒は気持ち悪いでしょ。それに、うーがうちの高校に来たら俺も楽しいから」 そう言って、総真くんが私の頭を撫でてくれた。 今日十本目の恋の矢が私の心臓を貫いた。 「図書館でだって、いつも勉強ばっかしてるわけじゃないよ。本読みに行ってる方がメインだし」 「そうなの? 総真くんってどのくらいのペース? で勉強に時間割いてるの?」 「一日四時間は勉強にあてるかな。忙しい日も特に用がない日も」
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