ぽえむちゃん112◎【痛みだらけだ】

1/1

9人が本棚に入れています
本棚に追加
/191ページ

ぽえむちゃん112◎【痛みだらけだ】

【痛みだらけだ】 《泣いていた 心痛いよ 音がした 暗闇を出た 痛みだらけだ》 10代で絶望を知った 毎日泣いていた 来る日も暗闇だった 暗い部屋の中 ここでは言えない言葉を カセットに録音してまで それを流して その言葉だけを聞いていた 10代後半から 20代前半の記憶は どこかへ行ってしまった ふと部屋を出た時に 少しずつ外の世界が 耳に入って来た 出てみようか? 出てみた 30代半ばまで 何度も躓きながら 自分なりに けど もういいよね…って 思った時 大切な人達が 生きたい! 願っていた人達が 旅立ってしまった 生きたい人達が 亡くなって 生きたくない自分が 残った現実に苦しんだ 生きる意味問いてみた 「貴女が傍にいてくれるだけで良い」 母の言葉が胸に刺さった 大切な夫と別れて 同じように 苦しんでいる母を 一人には出来ない 自分の為に生きる事は 苦しくて 今も泣いちゃうけど … 自分にいて欲しい って 言ってくれた人の為だけに 生きるのが 私の生きる理由なんじゃないかな? この先何回も 自分の存在価値を否定したり 消えたいと思いながら 不器用にしか生きられないだろうけど それでも 生きなければならないんだ 生きたくても生きられなかった 父の為に 従兄や従姉 兄弟の為に 命尽きるまで…。
/191ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加