白い彼女

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鳥のさえずりが聞こえる。 「おはよう。」 意識のない中に聞こえる声は慣れた彼女のものだ。 「んんん、、、おはよう。」 重いまぶたを開けば、目の前は真っ白い。 それは彼女のワンピース。 足はあるけど浮かんでて、僕以外の誰にも見えない彼女。 そう、僕は今、幽霊な彼女と暮らしている。 この不思議な生活が始まったのは半年も前のこと。 僕たちの生活がいつまで続くかはわからない。 彼女が消えるのは明日かもしれないし明後日かもしれない。 わからない未来の先にあるのは恐怖だ。 だけど、彼女と暮らすこの瞬間に僕は幸せを感じる。 だから、これで良い。
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