3. 食べ損ねたデザート

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3日後。 待ち合わせた喫茶店へ30分早く行くと、案の定竜也の姿はなかった。 カフェラテを買って、窓に面したカウンターに腰を下ろす。 4年前、中学の友達の由奈と飲みに行く約束をしていて、その時紹介されたのが竜也だった。 由奈のインスタで一緒に写ってたわたしに興味を持ってくれていた、ということを付き合ったあとに教えてくれた。   肉料理とサッカーと犬が好きで。 優しくて空気を読むのが上手くて、意外と涙脆い。 くしゃっと笑った顔が大好きだった。 いいところもたくさんあるのに、いつから欠点ばかりに目がいくようになってしまったんだろう……。 「早いな。 まだ10分前なのに」 片手にコーヒーを持っている竜也が隣に腰を下ろした。
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