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「見たときに電気が流れまして。『黄金の勝利』が時代を変えるならば、私は時代が変わるところを見てみたいと…… 」
なぜ、私の夢なのに、瀧澤さんに頷かれたくて正解を探しているんだろう。
正解なんて、ただ、これだけなのに。
きっと、彼には否定されるのに。
「精神年齢低いな」
ほら。きた。
「まさか、それだけでディーラー目指してるわけじゃないよな?」
「……」
「この世界はそんな甘くない。その淡い夢も儚く泡になる。お前はもう少し仕事というものを考えた方がいい」
ハイボールを一気に飲み干すと、瀧澤さんは私を睨み付けた。
「そもそも、黄金の勝利のディーラーになるのにどうするか計画してるのか?」
「それは、もちろん絵を売って営業成績を上げて……」
「上げたら、黄金の勝利のディーラーになれるのか?」
「いや、もちろん他にも色んな仕事をできるようになったり、知識を蓄えないといけないとは思いますが……」
「知識を蓄えるってどうやるんだ? その知識と絵を売ることはどう繋がる?」
「とにかく本を読みます。知識があれば絵を売ることにも役立つかと。その絵の背景を気に入ってもらうことで、買いたいと思う人もいると思いますし」
なんなんだ、ほんと。
バカにしてるわりには、よく聞いてくる。
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