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「連絡なくなってすぐに諦めたから……」
答えを聞いた知花の母親は苦笑した。
「そんなの朋くん、悪くないでしょ。返事なくなったらもう付き合い終わったのかなって考えるわよ。
それに、来てもらってもどうしようもなかったでしょうから、気にしなくていいのよ」
「何があったんでしょうか?」
窺うように訊いていた。不安は予想でなくて事実だと分かったから。
「知花ね、自分の部屋にいるわ。出てこないけど……食事も何もかも一人で済ませてるから……シャワーも私たちが寝てから入ってるみたい。
私たちにも会いたくないみたいで……」
何を言っているのか分からなかった。知花は明るくて男女関係なく友達が多かった。控え目で、それほど友達が多くない朋宏とは正反対だったのに……
「入学して五月の連休が終わるくらいから高校に行かなくなったの……」
知花から返事が来なくなった頃だ。朋宏は信じられなかった。知花の母親は、少年には衝撃的になる内容の説明をしてきた。
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