何かが…

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「ハハハハ… 私だけの時計……」 『れ、鈴奈…』 「あんたなんかに… 渡すもんですか………」 いつもの鈴奈じゃない。 何かにとり憑かれてる… そんな目をしている… 怒りと独占欲が、 黒く鈴奈の周りに漂ってる… 気がする……… 『あ、あたし… 鈴奈の時計盗らないよ?』 「いいえ! みんなそう言ってきた… でもね…?私は裏切られたの… 時計がなくなったのよ! 必死に探したわ… そしたら… 一番信じていた彼の部屋に… 人間なんて、そんなものよ!」 彼の部屋… 鈴奈に彼は居ないし… そこまで時計に、 執着する理由が分からない… 「私の母が… 私のために最期に残してくれた… 大切な大切な時計なの…」 鈴奈のお母さんは生きてる。 やっぱり、 誰か… いや女にとりつかれてたのね…    
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