10人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
と言ったものの、今の状態で描けるわけがなかった。陰影なしの白黒絵に限定するならまだしも、カラーやグレーが使えなくては何も出来ないに等しい。結局、休むしか道はないのだ。
複雑だった。これを期に、仕事が来なくなるかもしれない。そんな恐怖と、逃げるための言い訳が出来た安心感と。二つが混じりあい、表情すら定まらない。
「バイト応募するかー」
よくよく考えれば、本来辿ろうとしていた道を歩んでいるだけだ。補助とメインじゃ、かなりの違いはあるけれど。
いっそ踏ん切りがついて良いのかもしれない――と、ポジティブさを無理矢理引き寄せた。
そうだ。これを期に、イラストやめようかな。
最初のコメントを投稿しよう!