運命の恋

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空にふわりと雪が舞う。 あの人が去ってくわたしを見送ってくれた時のように優しく。 「…っ、」 涙が溢れて頬を流れ落ちた。 もう会えない、忘れるしかないと思っていた人に再び会えた。 「……榊、車をもう一台都合つけてくれないか?毅を連れて少し冬物の買い物がしたい」 「若、……承知しました」 「りお、いいな」 「うん」 りおちゃんは泣き出したわたしの涙を優しく拭ってくれた。 「響、近いうちにまた会おうね。絶対だよ?」 その優しさに深く頷いた――― 【完】
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