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「智子ー!何してるの?遅刻するわよ。」
ジャージと格闘すること数十分。なかなか部屋から出てこない私に痺れを切らした母が、部屋に入ってきた。
マズイ。
こんな姿を見られたら、何を言われるか。
「何やってんのよ、あんた。支度できてるんだったら早く降りてらっしゃい。」
えっ?
私の足に何の反応もなし?気付いてないだけかな。
意を決して聞いてみる。
「お母さん、私の足大根でしょ?」
それに対し、母はキョトンとした顔で、返してくる。
「何言ってんのよ。元々私に似て大根足でしょ。太いからって気にしないの。白くてスベスベの綺麗な足じゃない。そんなこと気にしてないで、早くなさい。」
それだけ言い残すと、母は部屋から出ていった。
母には、私の足は普通に見えているらしい。
私にだけ大根に見えるのだろうか。
つうか、貶されてるのか誉められてるのか・・・・・・。
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