金井友春

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肥後さんといると嬉しいし、しあわせな気分だ。 「春ー、最近ぼーっとしてないか?」 「それは辰巳だし!」 「は?のろくねーよ。ねー春って好きな子とかいる?」 いきなり恋バナとか、なんのつもり? 「いない」 「春、無理しなくていいのに。春は気付いてないんだよ 」 「どういうこと? 」 「さてね」 3月。残念なことに、肥後さんとはお別れ。 「高校受かったー!よかったーありがと」 「おめでとう」 これでもう塾は来ないのか…。わざわざ俺の塾終わりに知らせに来てくれたけど。 「新学期から、高1レベルのクラスでしょ?また一緒だね春くん」 「辞めないの?」 「うん。私、勉強頑張りたいの」 よかった。 「春くん話しあるから、これから公園行かない?」 え、なんだろ。とりあえずついていく。 「前より塾は来れなくなるの。アルバイトするから。そのお金で遊んだりしよ?」 「う、うん」 「春くん、私、春くん大好きだよ。だから、春くんは、春くんを嫌いにならないで。とっても素敵だよ」 「ありがとう…ん?」 こ、告白? 「あれ、春くん顔赤い。熱かな?」 手をおでこに当てられた。 俺、おかしくなりそう! 「大丈夫そうだね。ん?春くん?」 「俺、も…好き。肥後さんのこと」 「…春くん、いいかげんみなみって呼んで。慣れたら呼ぶ約束!」 「え…えっと、みなみ…」 「よくできました」 褒められた。
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