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本当に、精霊って基本従順なのが多いって聞くけど……じゃない!
また適当な話に乗せられる所だった!
「あなたの話はどうでもいいわ!私はあなたに言われたことを否定しに来たのよ!いいこと?
私も!人間界の菓子ぐらい作れるんだから!」
「……は?何の話だ?」
「とぼけないで頂戴!人間界に遊びに行った時に言った言葉…一字一句覚えてるわよ…!
高尚な天使様には人間の食べ物なんて触れることすらないかって…その言葉取り消しなさい!」
私は手の上に作ったばかりのチョコが入った袋を出現させて思いっきりぶん投げた
まさか!
まさか覚えていないなんて…!
次に会った時はボコボコにしてやるんだから!!
「首を洗って待ってなさい!次に会った時があなたの命日よ!」
その後ーー
「アルメン様〜。元気出してください」
「…なんでここにいるのよキューピット…あなた帰ったんじゃないの」
「だって気になるじゃないですか!私も一緒にお手伝いしたんです。だから何でそんなに落ち込んでいるのか聞いてもいいですか?」
「……忘れてたのよ」
「え?」
「だから!あいつ私に言ったこと忘れてたの!何で私あんなもの作ったのかしら…別に料理とかで来なくても普通に天界のものは作れるし……でもむかついたのは確かだし…
私の方が人間達をずっと見てきたから、なんか、それも否定されたみたいに思っちゃったのね」
「…私はずっとアルメン様の味方ですよ。アルメン様はちゃんと人に寄り添えてます。私が保証します!なので、まずは」
「ああもう恥ずかしい!何でよりにもよってバルバートス公の前で頭に血が上っちゃったのかしら!
もし手紙繋がりで熾天使様に聞かれたらと思うとゾッとするわね。また脳筋って言われちゃう」
「……あ、アルメン様?」
「これも全部あいつのせいね!やっぱり一度ギッタギタにした方がいいんだわ!」
「………あのー?」
「そうと決まれば鍛錬よ!キューピット付いてきなさい!戦闘人形を借りに行くわよ!」
「えぇー……はぁ、はい。私ずっと付いて行きますよー…」
「ダンダリア、いつの間にそんな面白いことになっていたんだ」
「知らねーよ。…前の戦争あっただろ?俺も駆り出されたってやつ。そん時から妙に突っかかってくるんだよ」
「懐かしいな…アシュタロスに無理やり引っ張られた時だろう?」
「そ。俺殺すのあんまり好きじゃないし、気絶からの戦線離脱させてたんだけどよ。一人だけなんか殺せって言ってきた奴がいてな。女型の天使。
んで面倒になって女子供殺さねーのよーって言ったらああなった」
「馬鹿だな」
「あ?なんで。大体俺が戦ったの数人だぞ。俺戦うの苦手だし熾天使となんて当たった日にはすぐに殺されるのわかってたから逃げ回ってたの、知ってんだろ」
「だとしても戦場で、情けをかけるなどよっぽどのことがない限り無い。しかも今日も言ったこと忘れたんだろう」
「あー、俺の頭には空きがねぇんだよ。知識は詰まっててもそれ以外まで回るかってんだ」
「…我からは何も言わん。首でも洗って待ってるんだな。危ういかもしれんぞ」
「へーへー。聞く限り俺を探し出しただろうしここで会ってよかったわ。暫く引き篭って逃げる………意外とうまいな」
「チョコレートだったか、前に大量にもらってきた」
「ああ。もらってばっかなのは性に合わないんだよな…なんか用意しとくか」
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