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「まさか舞花が兄妹じゃないと知っていたとはな」
「嘘つけ。舞花が兄妹じゃないって気づいてたのを知ってたんだろう?奏、ホントにおまえって性格悪いよな」
お兄ちゃんのケガが良くなり退院して、大神さんたちのところに挨拶へふたりで行った時の大神さんと仁さんの会話だった。
「…璃緒が舞花に榊を紹介した時、俺は榊とくっついてもいいと思ってたんだ。それもお互いのためだってな。だが、璃緒が壊れかけた。榊には悪いがな」
「……その榊は?」
「今、親父と話してる」
みんなを巻き込んでしまったんだね。
ごめんなさい。
「舞花。おまえの幸せは璃緒の幸せでもあるってことだ。おまえが幸せにならないとな。舞花。璃緒を頼むぞ」
わたしは、もう何があっても離れないと誓った人を見上げて微笑んだ―――
【ひみつの恋・完】
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