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背が高くて品が良くて優しくて、榊さんに出会ったら誰だって恋に落ちるし憧れる。
いつも優しい言葉を掛けてくれる。
「顔が赤いですね。外は暑かったでしょう?冷房を強くしますか?」
「ちがうの、今日ちょっとだけ外で走って日焼けしたから」
「ああ、日焼けは火傷と同じですからね。すぐに冷やさないと」
伸べられたのは良い匂いのするハンカチとなぜか冷えピタ。
わあ、榊さんのハンカチだあ!
ますます顔が熱くなった。
「……舞花、家に帰ったらドアの鍵をちゃんと掛けておけよ。今夜は遅くなる」
「うん」
榊さんがくれたハンカチ。
お兄ちゃんと大神さん、榊さんが友達で良かった。
嬉しい。
お兄ちゃんが不機嫌な表情してわたしを見てたけどかまわない。
「榊、あんまり舞花に優しくすると、璃緒がヤキモチ妬くぞ」
「誰が妹にヤキモチなぞ妬くか」
「ふーん、さっき校門前で会ったガキを睨んでたようだったけどな」
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