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 僕は手汗をシャツでぬぐって笑香の細い足首にふれた。そっとつかんで高く上げると笑香は驚いたように僕を見た。 「え、ちょっ……!」  笑香の裸足の足先に、自分の唇をよせて行く。 「しろうくん!」  反射的に逃れようとする笑香の足を押さえ込み、僕は笑香に見せつけるように、ピンク色の親指をくわえた。力が入った指のはざまに舌先で押し入ろうとする。  汗のにおいと塩の味に、僕は自分の股間のものが痛くなるほど屹立するのを感じ取った。 「やだ、史郎君、やめて、きたない……!」  泣き出しそうな笑香の声。僕は息を乱しながらも笑香の感触を味わった。一本一本の足の指に舌を這わせながら言う。 「なんで? 汚くないよ。笑香のものは全部きれいだ」  足の裏にキスをした後で、僕はもう片方の笑香の足に手を伸ばした。その足首を捕らえると、逃げようとする片膝を自身の膝で挟み込む。  笑香ははっとした顔をした。自分の足に押しつけられた僕の隆起に気づいたのだ。 「たのむから、蹴らないでくれよ。じっとして……」  僕は自分のものを盾にして、笑香の抵抗を封じてしまった。これで笑香は動けない。僕の股間を蹴飛ばさなければ僕から逃れることはできない。  僕はまなじりに笑みを含ませ、優しい笑香を追いつめた。  腿の内側に手をそえて足の間を広げさせ、イメトレ通りにショーツの縁を下からそっとなぞり上げる。笑香の腰がびくんと跳ねた。想像よりも激しい反応に、僕は思わずほくそ笑んだ。 「ここ、もっとさわってもいい?」  僕がわざとたずねると、笑香は真っ赤な顔をして僕の視線から目をそらした。  僕は続けた。 「ほら、言わなきゃわからないよ。僕が何をしていいか、ちゃんと先に君に確かめろって言っただろ? ──さわって、って言ってみて?」  我ながら底意地の悪い言葉に、僕が心の底で飼っている嗜虐心が揺さぶられる。  笑香は固く目をつぶり、首を大きく左右に振った。そのわずかな動きでも、笑香の膝が僕のものに当たって、僕は逆に自分が笑香に責められているような気分になった。  こういうのも、たまにはいいかもな。  僕がぼんやり考えていると笑香の唇が動いた。 「……もういや」  蚊の鳴くような声を漏らす。
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