ジャンル1 小説

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ジャンル1 小説

(太宰治) 一応小説書いてるんだから、小説ネタから行きますか。 …と言っても、最近、あんまり紙の小説読んでません。多分、人生で一番本読んでたのは、大学生の時。 まだスマホがない時代、通学時間が悠に3時間を超えてた私にとって、文庫本は唯一の癒しだったので。なので、作家さんのセレクトがいろいろ古いかもしれませんがご容赦を。 まずはこの人から語りたいと思います。 【太宰治】 永遠の中二病。少年少女の聖書。 読書好きの誰もが一度は通る道、ですよね。もちろん、通りました。 妹が毎年『人間失格』で感想文書いてたの、思い出します。 今は中原中也さんとのコンビの方が有名かもしれないけど←某アニメのお話 太宰なんて中学生で卒業した、というそこのあなた。 そんなことない~~~~~!ってことを、熱く熱く語りたい。ためのページです。 太宰の真骨頂って、私小説じゃないと思うんです。 とにかく文章巧い。言葉選びのセンスが半端ない。読みやすいのに、心の中をすっと言い当てるような言葉が、凄く多い。もうざくざく刺さりまくる。感受性の鈍くなった紗夏ですらそうなので、繊細なティーンエイジャーなんて、そりゃもう、ですよね。 ――愛は言葉だ、俺たち弱く無能なのだから、言葉だけでもよくして見せよう。 って、文章が新ハムレットの中にあって、これを具現化してるような小説だなあ、と思う。 あの顔面偏差値で、しかも殺傷能力抜群のセリフで、女の人口説いてたんだとしたら、そりゃモテますよね。太宰さんに言われたら、私だって一緒に心中するわ。 人間失格みたいな私小説ぽいものよりも、きりぎりす、駆け込み訴えみたいな独白ものの方が、好き。短編だからこそ、ぐいぐい引き込まれる。 ――この世界中に、私でなければ、お嫁にいけないような人のところへ行きたいものだと、私はぼんやり考えて居りました。 きりぎりすの一節なんですけど、ダメンズ引いちゃう女の人の典型みたいなこと言ってます。でも読んでると共感してしまう。これ、独白ものなんで、オール主観です。男性なのになんでこんなに女性の気持ちわかるんだろう。 あと意外と歴史ものも書いてます。 新尺諸国噺とかひとつひとつは短いけど、どれも面白い。時代劇の人情ものっぽいやつです。御伽草子とかも、よくご存じのカチカチ山とかに、太宰さんが独自の解釈…という名のツッコミを入れていて笑えます。 自己陶酔型っぽく見られること多いけど、実は全然そんなことなくて、ユーモアのある人だったんだなと思う。 うちの子に「走れメロス」読め読め言ってるのに、ちっとも読んでくれない。 20分もあれば読み終わるんだから、読めばいいのに。 って、人から強要される読書程つまらないものないですよね。 でも、太宰。人間失格だけで満足してる方、本当、もったいないから他もぜひ読んでみてください。 おススメ…一つに決められない
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