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目覚め
物凄い風が、吹き抜けていく。
ザキラの足の速さは、尋常じゃなかった。
…不老不死の身体能力は、常識を越えているようだ。
──…耳元で声がした。
「………うっ…」
「!!………アルラ…!」
「え………お嬢様…?!痛っ………!!ど、どういう状況でございますか…?」
「…説明は後だァ。とりあえず、テメェん家向かってっから」
ザキラがそう言うと、アルラは困惑した様子で「え…?」と、声を漏らしていた。
「…オラァ、着いたぞ」
「…何故、私の………お屋敷に…?それに、私は………旦那様に…。」
「………それはね」
~ ~ ~ ~
「………成る程…そんなことがあったんですね……お嬢様が無事で何よりです」
「…とにかく、今は一刻を争う。だから、早く保護を──…」
「ここには、テメェの親も居ねぇし俺が突っ込んできゃァ良いだろ!ハハ、警備員共をブッ倒せばこっちのモンだぜェ!!」
そう言って、ザキラは屋敷の中へ入っていく。
中は、とても騒がしそうだ。
──…数十分後、ザキラが戻ってきた。
「おい、カーラァ!!全員ブッ倒して来たぞォォ!!」
「………仕事が、早い…。」
「………不老不死ですか…。」
急に、アルラが意味ありげにそんなことを口にする。
アルラの方へ視線をやると、何かを察したように………。
ギアのことを、話し始めた──…。
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