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「俺をォォ…連れ戻すだァ………?」
「………お父様…」
やはり、ザキラは………お父様とお母様にとっては、史上最高の〝玩具〟…だったのだろう。
すぐ死ぬ私と、何の反応もしないギア…。
………それに比べて、ザキラは──。
「ざっけんなっ!!俺は…俺はっ…!」
「…ザキラ」
「うるせェ!!ガキがっ…!」
「っ…」
…ザキラの精神が不安定だ。
今にも………理性を失いそうだった。
ザキラは、今まで…どれほどの、拷問を受けてきたのだろう…?
私なんか比じゃないくらいには、きっと──…。
「…ザキラ、落ち着いて。ギアが敵とは、まだ決まってな───」
「──…カーラ」
…ゾッとするような、聞き覚えのある声がした。
その声の主は、ザキラでも…アルラでもなかった。
「………おとう…さま……?」
お父様は…ギアを連れて、私達の前に現れた…。
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