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二人の復讐
「おいィ、テメェ一人でどうにかなるわけねぇだろォオ…!!」
…ごめん、ザキラ。………だけど。
「………役者は、揃ってる…。私達の復讐は、今……終わらせる…!」
………自分でも…バカなことをしてるってことは、分かっていた。
だけど………今、逃げたら。
もう、一生…ザキラには会えない気がした。
私が、逃げたら………ザキラは───。
「ざっけんじゃねェ!!!」
「っ…!!」
辺りに、ザキラの叫び声が轟く。
「私達の復讐を終わらせるだァ………??バカなこと言ってんじゃねぇぞォ!!テメェ一人で勝手に終わらせたら………!!」
──…俺の復讐はどうなるんだよ!!!
「……!!」
………ザキラは、切られた腕をまるで気にせず…ただただ、叫んでいた。
「テメェがその気ならァア………俺だってやってやるよォォ…!!」
「ザ、ザキラ!!ザキラは、動いたら…!!」
「んなもん………すぐ治るんだよォ!!」
瞬間。
瞬きする間に、ザキラの腕は………。
元通りに、なっていた。
「………!?」
「──…不老不死…舐めんじゃ、ねェ……!」
そう言ったザキラの顔色からは………酷く、疲れきっていることが分かった。
………今ので、かなりの体力を消耗したのだろう。
…だけど、何を言ってもザキラは…休んでは、くれないと思った。
「………じゃァ、行くぞォォ、カーラ…!!アイツを…ブッ倒しになァ!!」
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