混乱と錯走の始まり

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混乱と錯走の始まり

プロローグ いつからだろう…この世界の真理なんて考え始めたのは、、、その、全てが懐かしい… あと一週間で太陽が消え世界が終わる。 月も消えて無くなる、地球を支えてたすべてのものが無くなる。暴風、嵐の中で 人間は、人間を喰らうしかなくなくなり、海も凍った、全てが終わる、その中で平然と自我を保っている自分が怖い………。 そう、あの日から一週間だけ遡れる時計を持っている。 誰かに託してヘマされて終わるよりマシなはず 行こう伝えに宇宙に避難しなければ別の恒星が潜む惑星間まで行く手段を手に入れないと‼︎ 人間は、地球上の生き物の生き残りである人間は終わってしまう! 行こう、迷う事なく! 第1章 出逢いと始まり まだ儚く燃えている太陽に終わりかけの月もまだある、次は海が無くなるなんて言わないよな? とりあえず街で有りっ丈の所持金で食糧と水分を買って自宅に帰っておく、それからだ 1時間後…後再び休む事なく動き出さなくてはいけない。 今はまだちょっと混乱していてこんな思考を巡らせている。 これからは名前なんて呼ばれる事はまず無い場所を転々としていくから名前は名乗らない。 勝手だと呆れててくれても構わない。 ココで話を振り出しに戻して一週間前に遡ったとて今からNASAに行っても何光年掛かる話で、人間はまだ光の速さでの移動速度を入手していないし、したとしてもそれを人間が使えるかは分からないのだから…。 人間は臆病にして慎重な生き物だよ………時に大胆だけどな。 それに恒星が近くにあっても地球じみた星に地球の人類が住まわせてもらわなければ終わりだ。 ………よく考えても見てくれ、あっちから見ればこちらは唯の侵略者でしか無いのだからね。 光を超える速さを手に入れた時人はそれをワープと言うのだろうな。 よく分からないが、しかし相対性理論から弾き出すならそんな早く動いてると外の世界は時間軸が違うから、、、タイムマシン的な現象が起こってしまう。 本当だろうか? 誰かが試しにやって見ようか? 等と考えているだけで5分が過ぎた、立ち尽くしたままボーッとしてたから周りからは何事かと思われた事だろうな。 思考をとめたら負けだ、思考を止めずに行動も伴わなければ意味が無い、これからは多少なりともハードな一週間になるぞ……………だが、伝えると言っても誰に?イヤ、どの組織に話をすれば良い? その組織が地球上の全ての人類を統率できる様な力があるとは思い難いし、後6日でこの惑星間が終わると考えるとみんな絶望さえ覚えるだろう。 死を待つしか無いと思うタイプと、我武者羅に生きようとする者の二組に分かれるだろうな。 ココからオレは動き出すことになる。 いきなり猛進する何かがオレを突き飛ばした! 「あっ…………ゴメンね、急いでたんだ悪気は無いよ、イヤホントに!」 オレも何かそれらしく振舞う 「あー、気にして無いから大丈夫だよ、ゴメンねなんか進路でずーっと佇んでて」 「探しものか何かですか?」 「違う、考え事してたんだあれこれずっとね、5分間くらいかな」 「なっが!私なんかそんなに考え過ぎてると頭爆発しちゃいそう、なんつって」 それは良いとして………何だこの子の格好は………肩まである髪に上半身は和風、うん凄く和風なのに下半身がめっちゃ洋風な感じで有るから残念だ、因みにこの子は女の子名前は……… 「また会う日まで、名も無き若人よ!なんつってー」 「あっ…………名前はなんて言うの?」 「カレンと言います!そこんとこよろしく〜!」 と、言い終わると足早に去っていった。 爆発ね………また一からやり直せないか?何回か往復させる力はこの遡れる時計にはあるデジタル表示されている数字がその往復回数だ………【5】と出たから後5回はある、使う事が多くなると残機一機の時に滅茶苦茶焦らされる者が有るが焦っちゃ駄目、冷静に行かなければ全てが水の泡になるからって………イカンイカン今は考えなくて良い事とかまで考えてしまっている! 少し、糖分を補給するか………頭が疲れているだけな、うん近くのクレープ屋さんに行き好きな物を…「このバナナホイップ下さい」 うん美味いと思って舌が身構えていたがその構えを良い意味で裏切る憎い味! このバナナのモチっとした食感とホイップクリームもまたバナナ味って言うのが憎い仕事するね、合うんだわ……… しまった!食レポしてどうするよ!まぁ良いか。 アレコレ開始から1時間20分経ったが何一つとて現状打破出来るような秘策はない、と言うより今更策だけあってもその手段等を実行に移せなければ終わりなんだよ。 少し、場所を移すか………こんな街中でガヤガヤしてる所より静かな公園に行って舌と頭をクールダウンさせて来ますか。 隣にホームレスの方がいたが、そのなんだ、アレだよこんな時に善意を売るほど馬鹿じゃ…………あった。 その方に財布から一万円札を取り出して、 「コレで好きな物食べなよ」 「あ、ありがとうございます!彼此6日間水と野草ばかりで生活していました、餓死を覚悟していたところです」 そうだな…………あと一週間も無く儚い中で今、世界は回っている、なら自分の取りたいように行動を起こして良いんじゃ無いのだろうか? 「おじさ………お兄さん?」 「あっ名乗らないのは失礼の極みでしたね、拓人、そう呼んで頂けないでしょうか?」 この方以前はかなり裕福だったのかな?着てる服が豪華絢爛と質素と地味を足して二で割ったような感じだからそう思った。 中々のイケメンでコッチがジェラシー覚えちゃいそう、 「あの拓人さん、って、え?近くにコンビニとか歩くにしても30分は掛かるよ!」 「急ぎ足で肉まんと最低限の生活が出来る代物と食料を買って参りました!」 なんなんだ?一瞬で移動したと? 「あ、あのねオレこれから《太陽と月が終わるまで》毎日あんたのとこ来てお金しか無いけど上げるから、、、ね」 いきなり?拓人さんが泣き出した。 「世の中捨てた物じゃ無いですね」 それ以前に世の中は捨て物では無いからな、一応言っておくか迷って辞めたんだが。 「ここに来られた理由は?きっとコレも何かの縁かと」 「縁ねぇ………ならウチ来るかい?専業主夫?だっけそれしてくれると大助かりなんだけどな給料は美味しいご飯で毎日オレが作ったるから、、、駄目?」 「ありがたき幸せ!私は貴方のことを神様とでも呼びましょうぞ」 だんだんと言葉使いが明らかになっていく。 「まぁオレん家行く前にココで少し考え事したかったんだ、そう時間をかけている暇が無いけど仕方なく30分はこのどうしようも無い頭と向かい合おうとした訳だよ」 すると拓人さんが何やら言いだした笑顔で 「急がなきゃって時程…しなきゃいけない事が次から次へと押し寄せてくるものなんだよね分かります、分かりますよだからこの時計かしておくから30分経ったら肩叩いて気付かせてくれ、それまではノータッチな」 「ハイ、マスター」 「誰がマスターだ?誰が?」 「頼んだからな!」 時計を渡す、30分のカウントダウンが始まる。今は10時40分。 今迄の人生で自分が培った経験等は………活かせないなたかだか宇宙に多少なりとも好奇心から色々調べて来た程度の浅い推測論でしか無いんですよ宇宙に関しては、ね 直接見た訳じゃなし、行って、見て、体験した訳でも無いからオレの思うこの推測は………結果的に言うと絶望的な回答となる何故あの時地球上明かりが全て、消えたかと言うと全ての星が月的な立ち位置だったとしたら?と言う考えに至って、それともただ太陽が完全燃焼仕切ったところで爆発でも起きて宇宙に塵が待っていたか、なんだけど圧倒的に後者だね〜 1人で《今は2人》もう片方は時計をガン見しながら肉まん頬張ってる、安いし美味しいもんね肉まん! じゃ無くて、どうやったら恒星から恒星へと移動できるか、か、又はこの太陽系をもう一度!かなぁ。 それが簡単にいかないから、現に頭抱えて悩んでんだよ、、、簡単に案がオレから出てこない、出て来なさすぎるぞ!今はこの時を無駄に使う訳にはいかないんだ! 漫画なら異世界へ行って時間を遡ること何千年とか出来るんだろうな、、、考え方に露骨な波が生じている。 今はこの星と人類の存亡を掛けた考え事なのにオレがこの時計持ってて良かったのかな?迷う点が無いようにしないと行けないしヘマも出来ない当然至極ながらね、こちらは解決できるか分かりもしないものを必死、必至に考えている最早オレが望んだ太陽の光をもう一度復活させて欲しい、と思うとこの惑星系統の王とも言える太陽は周りの惑星から《消えてくれるなよ》と言う重圧が常に伸し掛る事になる、惑星に感情があるなら太陽のメンタリティーは見習わなければならないものがある。 消えても駄目燃えすぎも駄目、この様な環境の中で産まれた生命体が地球上であの日から殺戮や略奪が止まなかった………皆んな今迄の猫かぶりすぎだよ、共食いしていたよ、シェルターの調理場使ってさ皆んなしてそれを「おー、意外と美味いじゃん」なんて言いながら食べ出るときたから呆れて呆れて何も言えないよ。 話があの時のあの出来事に迄遡ってみるかオレは一体誰からこの時計を貰ったんだろうか。 気が付いたら使い方などを覚えて、、、じゃなくて最初から分かってたかのように脳内に行成入ってきた、そんな感じだ。 上手く言えなくて御免、 「おーい拓人さんや」 「なんですか?マスター」 「今何分経過した?」 肉まん片手に渡されて 「時計のリューズ外れてたみたいですよ?」 え?嘘だ!ないねん俺の時計にはリューズなんて無い!電波時計だからね。 時計を渡されたと思って安心したのは間違いだった、時計が10時40分のままそこからようやく時を刻み始めた。 拓人ってもしかするとそんな奴かも分からない極力頼りたいけどソレだと本人にとってはいい迷惑だと思われる 公園を出て拓人さんと歩き出す周りの女性の目が全て拓人に集って行く、、、どんな役得だよ、ったく。 オレはこの時確信を得るに足る状況証拠が出来上がっていたのでは無いだろうか、だが今のオレは兎に角必死だったからそこはもう考えもしなかった。 他の人は、分かってる筈だよな、多分。 「なぁ拓人………運命ってなんだと思う?」 「あってはならぬモノですかね」 「ふーんオレは無いと困るんだけどね」 「私はこれからマスターにお慕いする所存です」 周りから黄色い歓声が上がっていく、コラ外野煩い!外野! 「余計な事は言わなくていいの!」 コツンと頭を叩くと周りの女性が俺に対する視線を殺気を帯びた物となって俺に降り注がれる。 心が痛い、、、のか? 足早に去るとて次する事は………………。 まさにその時である 「あーー!!!お前らなんか‼︎死んでしまえ!」 奇声を上げながら人々を刺して回っている女の姿が見えた。 ココは一刻も早く逃げないと、オレは死ぬ為に時をループしたい訳じゃない! 女が振り回しているのがチェンソーって言うんだから、周りの人は物凄い激痛と共に死を待つしか無いくらいのもう無惨な状況だ皮膚は抉られ骨を切断し肋骨を切断され、また脊髄などにも攻撃は及んだだろうか、、、その亡骸からは凄まじい血の量が流れてた、、、! 立ち向かって止めるか?だがオレも死んだらシャレにならねーよ。 オレはその時の拓人の表情に気付くべきだった。 「逃げるぞ拓人!おい!聞こえてんのか!拓人!」 「少しだけ待ってて」 「え?」 周りを静寂が支配するそんな中、凶気に満ちた犯人は無惨にも自分の手で割腹して死んでいた。 「????」 え?少しどころか1秒も待たされてはいない!何が起こった!瞬きをしたら直ぐさま女の通り魔?は死んでいたんだ。 ワケが、、、オレの理解力がないだけなのか?例えばこれで警察が来たらヤバイのは恐らく拓人の方?誰もこの状況さえも把握はしていないみたいだ。 そりゃそううだよな 、、ココで拓人が不気味なことを言い出す。 「この女…マスターを狙っていたんだよ」 覚えが無さ過ぎてすぐさま口から出た 「今まで生きてきてこんな恐ろしい女と知り合いになった事さえね〜よ」 「うん、分かっているんだけどなんとなく気になりまして、ね………」 「別に俺を疑ってる訳じゃ無いんだからオッケー、大丈夫だよ」 肩をポンと叩くだがこの刹那に、もっと凄惨な結果をもたらしたかも知れないこの事件を『片付けた』本人、、、もう、疑う余地は無くなったな。 何気なく話しかけて見る 「拓人ってもしかしたりして…………時間を操れます?」 「まぁ、、、ね」 ………マジかよ! ココからは聞かずもがな遡る、進める、止める、この3つを本人しか経験する事は出来ない、と後々分かる事となる。 本人しか行けないのでは意味が無いんだよ!皆んな一緒に別空間に時を止めたまま移動させてもらえるかな? 「マスターの考えている事は貴方が優しすぎるが故に全てお見通しです………例えばそんなあり得ないことが起こったとしてですよ?その避難先でも人々は殺人や略奪をしてしまうかも知れない、イヤ、きっとするでしょうね………学習しない生き物だから、ね」 グゥの音も出ないな、あの時見た光景がまさにソレだったからな。 オレはこの拓人を信用して、全てを話したこの世界がどうなるか、をそしたらこう言い返された 「御言葉ですがマスター、私だけの力では及ぶ事さえ難しいかと、、私の場合は宇宙等に迄時を………止める力が及ぶかどうかです、はい」 それもそうだよな。 「でもさ!力になってくれるよね?」 警察や救急隊が到着するまでのほんの一握りの時間、拓人に力になって貰えたら、と思い話してみたら 「聞き返すようで悪いですが………どうやって?」 確かにそうなんだ本人しかその体験を出来ないし、そうなんだけどこの力はかなりな活路になるんだ! 警察に事情聴取させられて←逃げる訳にもいかないのでしていたら30分位で済んだ。 犯人は身元が分からなくなるほど滅多刺しにされて死んでいて、尚且つ割腹もしていた。 警察が誰が顔を滅多刺ししたかを知るべく彼方此方馳け廻る事となるだろう。 それはさて置いて確実にソコにその犯人?が居るのは言わない方がいいだろうな多分、じゃなくて確実に拓人が殺ったんだから、ね。 しかし、それにしても殺り方がエグいな。 彼此3時間は経過している筈だ今は12時ジャスト、昼メシなんて食う気色じゃ無いよ……… あんなグロデスクなもの見させられてさ、拓人は何食わぬ顔で 肉まんを頬張り続けてる、、、と言うより何個買ってるんだろうな? 「食べないの?」と聞いてくるが食欲がないと断った、まぁクレープ食べてるし、ね…糖分は足りてるさ糖分は…。 拓人に直接聞いてみるか、「なんで殺したか」 何気なく何気なく、「なぁ拓人………」 「私が殺したか?でしょ?」 心を読んだかのようなこの推察力は、何だよ! 目付きが少し変わった、何というか………哀愁を感じる。 「本人が周りの人にしていた事をそっくりそのまま返してやるのが罪の応酬だと思うんですよね………マスター」 それに関しては、人間は心の本能からして保身、美論にしか走りたがらない口が有るから何とも言えないでいた………、?………人間は? オレは何を思った?拓人は同じ人間なんじゃないのか? その時誰かが見ている事にこの二人は気付けずにいた。 上に目はないもんな。仕方ないよ、うん なのに拓人は何か気付いたようで、 「何か嫌な気配があるみたいです、このところ何も食べてないせいかいう気も失せましたよ………」 「関係あるのか?」何気に聞いてみる 少し憤った雰囲気で 「大有りですよ!色々不足してるんですよ〜こちらは言ったようにお腹の中は野草で一杯だから肉が欲しくて堪らなかったです」 「ま、コレから7日間は雇うのだから宜しくたのんますよ」 しまった!つい口をついて出てしまった!コレだから俺は!冷や汗がオレの全身を冷たく冷やす。汗ってこんなに出るのかっていうくらい出ている。 拓人は少し安堵の表情を見せて喋りだした 「彼方の世界からの方でしたか、………妙に勘繰りが良いから此方もコレから7日間どう対応しようか悩んでいた所です」 それを先に言って欲しかった!知ってたのか!しかも、彼方の世界? 「オレは一週間前の世界の人物、としか言えない」 正直は馬鹿を見ようが何だろうが言うしかない。 「私はその一週間以上先を知る者、ですかね………ですが、私は自分自身の時間軸しか動かせないんですよ?………私も貴方と同じくここに居ると言う事位察して頂きたいですね」 何も言い返せない。 「取り敢えず今日はマスターの家で作戦会議と行こうじゃありませんか………お酒は要りますか?」 それじゃ宴会だろう………。 こうして午前中の活動は終わり、「午後」と言っても夜だが作戦会議と洒落込む。 そりゃそうか………世界の破綻を一人二人でどうこう出来れば苦労は無いよな。 「違いますね………」 「やっぱりか……」 お互いに打開策を見出せないで終わりに暮れやむなくお酒を飲み始めたら、何故か色んな事を考えることとなった。 この世界は誰かの手によって(手とも言えない)ウチらが言うには神の手を使いながら色々消しては作り消しては作って遊んでいるのでは無いのだろうか? 宇宙外の世界なんて考えもしなかったけどソコに俺が思う神の一手を打っている者がいるなら………こんな状況生み出しやがって!と殴り込みに行きたいな、うん。 この時の神は人間が都合良く生み出した偶像、アイドル的神ではない、断じて違う。 オレが思うにこの偶像的神がこの世界の死後のブラックホール、、、「死霊の世界」と言った方が早いかな。 そんな物を創り出しているのでは無いだろうか? 死んでまで重責背負わされて大変だよ、今の矢鱈「神」と言う言葉が使われているという事は恐らくは最高責任者や指導者、過去の偉人、偉人や最高責任者や指導者だからこそ霊も成仏せずにそんな紛い物に気付きもせず、知らぬ間に任務か未練を持ち現世を彷徨ってんだよ………et ceteraet cetera………。 んな酒を飲んでいるし、こんな環境状況を鑑みると失礼極まりないこの発言は無かった事にしたいかな。 てな事を考えると知らないウチに寝てしまっていた。 第1.5章 夢? 今の世界と何ら変わらない状況下に置かれている………あろう事か幽体離脱したようだな………アレだけ酒の勢いで全否定していたのに。 確か翌日の朝迄寝るつもり、では無く暫しの仮眠のつもりだから、長居はしていられない。 幽体となったら現世の本体の所持品も一者相伝されるのだな、などと感心する暇はあまり無い仮眠だから3時間しかないぞ! それまでに本体に戻る手段を見つけないと、下手すれば死ぬ! 今のオレの本体はとてつも無く苦しそうなんだから結果は一目瞭然だ! だが、どうやって?話せる人は居ない、言葉を発せど泡と消えてしまうし、物に触れようにも空気のように、イヤ、空気より軽い何かとなって掠めているだけだ。 八方ふさがりとはまさにこの事だな。 今のこの失礼極まりない思考を改めた、本気でね………でも反応してくれなかった、きっとこの思考変換に戻る糸口がある筈だと、オレは考えたっと言うよりできる事がそれしか無い。 時間は刻一刻と過ぎて行く。 ヤバイ!本当に何も他に手段が思い当たらない! 本体のオレが苦しがっている現状からオレも少しずつ苦しくなっていく、苦しい状況ではますます活路を導き出すのは難しいだろう。 助けを求めようと周りを見ると、拓人が平然とした顔で此方を見ている! 最初アレだけ見渡したけど居なかったのに、コレだから夢?か幽体離脱か分からない奴は! 「拓人!助けてくれ!!!」 拓人がとある一言を発し、事態は急変する 「掛ったな…」 「え?」 今、拓人は何を言った? 「丁度オレの時計が回数切れの所さ」 今まで見た事が無い人間の表情になったな、極悪非道を絵に描いたような感じだ。 「オレが生き残る為にはこうするしか無いんだよ」 多分毒を盛りやがったな、徐々に効いてくる遅効性の物を。 「ちっ5回しかねぇのかよ!これじゃどうしようもないが無いよりマシだ……金が切れて買いに行けなかったところだしな………コレから死んでいく奴には何言っても平気だよなぁ…ハハッ」 人間の本質を見たり、だな…やっぱり毒だったか、、、。 時計?幽体離脱した今も幽体の方は自在に動かせるし幽体の物も触れる。 なら、振り出しの日、たかだか1日前に戻るしか無い! 拓人がこんな奴とはな! 最悪だ!何を間違えた⁉︎ 第2章 世界が淡く光り続けている中…オレの時計の数字が4になった。ここで気づいたのだけど、この時計は一回使ったら自動的に使った事が更新されている様だな…何しろ今、一週間前だし。 そうか………拓人があんな格好で公園にホームレスとして居座ってたのは、時計をあの物売りから買えないでいたんだな。 ん?、、、オレは…オレって奴はコレだから! その物売りがどう考えてもカギ握っているんじゃねぇのかよ! だけど7日前に………オレが買ったのは7日前では無く一ヶ月前だ、今現在のこの時間には何処にいるかなんて分かりもしない。 万事休すかなんて諦めるには早すぎる! どう見ても拓人は時計切れ、性格、やり方は気に食わないがあの力は利用出来るものがある。 物売りさんから時計を有りっ丈買い占めてやろうじゃないか! そして拓人の目の前に置いてやるよ!待ってろよあのホームレス野郎! ひたすら走り続けて3時間、「一人マラソン大会かよ」なんてツッコミはなしで頼む。 街の彼方此方を走り回ったが居ない、となると今の時間からして……11時30分…………。 オレが時計を買った時の時間帯は夜だった筈、仕事終わりに何気無く目に付いてソコソコ高いけど買ってみたデジタル時計。 それがカギ、それを売っている人物もな。 ……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………… 19時30分 居た! いつものあの時の会社の帰り道に! 「見てって損は無いと思うよーコレから必ず役に立ちますよ〜」 「ッハッハ………見つけた!」 「あ、あの時のお兄さん………2回目はお得意様価格となりますが宜しいですか?」 「時計をあるだけ全部くれ!」 札束を、俺の貯金を全部その場に叩き付けた。 その物売りの女の表情が変わった。悪い意味で 「悪いねぇこんなにたくさん頂けるのは有り難いですが〔他〕のお客様の事を考えない客は私だいっ嫌いでね!悪いけどこんな端た金コレから先の世で役に立つのか?あん?」 態度、形相丸ごと変わり過ぎだろ………でも確かにコレから先の世で時計以外頼れる物は無いだろうか脱出か起死回生の手段を知らなければ、ね。 「こんなんじゃ1000回分の時計一個しかあげれねぇよバーカ!分かったら失せろ!」 今、この人に名前や特別な力持ってますか?なんて聞いてもヤブヘビみたいだ。 なら24時間営業してないホームレス兼拓人の所に行こうじゃないか! えーとあの公園は………。 居た。 この時計に気付かれたら時を止めて取りに来る筈、それだけは阻止しないと。 隠してから殺られた回日目に行く その時、背後からの気配に気がつくべきだった。 あの時盛大に悪態つかれた物売りの方だ………言いたくないけど、と一呼吸置いて早口で言って来た 「その時計を2つ持つと相乗効果が有って所持品、所持金等の引き継ぎだよ、よくループして何回もセコイ真似して買おうとか言う輩が絶えないからそれを断つためさ!分かったな若造!」 瞬時にある男が物売りにタダでモノを売ってくれという交渉をしていたがそう甘くは無い。 その男こそ拓人なのだが。 今、拓人に1000回分の時計を渡すのが本当に正解なのか? なんか違う気がする。 ここで失敗したら何にもならない、後俺の所持金とも時計の回数も4回分しかないんだぞ………よく考えろ。 俺なりに珍しくよく考えてまだ渡すタイミングじゃないと判断する事に至った。 帰ろうとしたその時に………チェンソーを持って暴れている女を見付けた。 え?確かこの時間には拓人が殺した筈………おいおいこっちに突進してくる!訳のわからないことを叫びながら! 死ぬ!死んだら………死んだ方がこの世界では楽なのかもしれないな。 そんなこと考えながら身を、肉を、骨を打ち砕くチェンソーの痛みなど忘れながら死身と化した。 なのに3回目の1日目の朝を迎えていた。死ねない?正解を導き出すまで死ぬ事すら許されない……………………そんな事って。 有るんだから仕方がない、正解を導き出すしか無い。今度こそ惜しいとこまで行って、次に正解が分かれば全部繋げてこの次元の連鎖から抜け出してやる!今は自宅に居た。 まずは所持金、所持品受け継がれているのでもう文無しだ………自宅には二週間位ならギリギリ耐えれそうな食糧は有るから、まずは1日目の何処でどう間違えたか、その復習と対応を練らなければならない。 残念だがあと、残りの一週間は食糧が切れるため使いたくも無い。 この1000回分の時計は恐らく拓人に渡せばいい、間違って使ったら駄目だ………だからこそヘマはできないんだ。 あと、拓人に渡す状況下を作り出さなくては行けない。 あの物売りの女が現れる時間帯は夜だったからそれまでに何かしらの行動を起こさないと行けないな。 おさらいを始めることにした あの女は何故拓人が葬らない?時を止めれる拓人でさえあの物売りの言う感じだと知っている、恐らくはあの女には時を止めて時計を盗んだって対抗策が有るって事か……おっとあの女の事だったチェンソーの………こう考えたらどうだ?拓人が葬らないじゃなくて葬れない、という事は…俺と同じく一週間後の人間? あの物売り曰く「コレから先の世で金が役に立つか」か………確実にあの女の物売りもそれから先の世界の住人だ。 オレが公園に行くと多分あのチェンソーの奴は出てきて確実にこっちをオレを狙ってくるから拓人に時計を渡して味方に着いてもらうのは最期になるんじゃ無いか?パズルのはめ方を一から間違えている様な気がする。 イヤ、間違えて居るんだよ。 1日目のあのカレンって女の子とまだ話とかをしてないし、色んな人と話をしないと行けない気がする、7日前の人たちに話しまくるしかないか、それしか無いな。 コレからは行動に移すことにしよう。 悩むだけでは解決しない問題に突き当たっているからな。 9時10分 急がないとあのカレンって子は急いでたんだっけな、此方はカレン行く道筋を回り込まなければならないか………。 良いことにあの子と出逢った場所は俺の地の利が過ぎる地域なんだなコレが。 回り込んでくれって言わんばかりだな。 ものの三分で見付けてつい口を突いて出てしまった。 「見付けたぞカレン」 不思議そうな表情をしていた、記憶を遡ってる様な感じに近いかな。 「私は貴方を知らないのに貴方は知っている………もしかして私が長年求めてきた異世界人?」 眼つきが変わったな、良い意味で。 「そうなんでしょ!今迄ずっとずっとずっ〜〜〜と探してたんだからね!」 「イヤ、あの………不思議な力とか持ってますか?貴女は」 「フフン、聞いて驚け何処かで買った、飴玉なんだけど舐めると爆発が起きるらしいの!」 何だって?オレは聞き直した 「もう一回良いかな?その爆発は飴玉に含まれた炭酸とかじゃなくて?」 「リアルでだよ」 なた食わぬ顔でカレンは即答してきた。 それは、その飴欲しすぎる! 「カレン!その飴売り紹介してくれないかな?」 特殊な力を授かれるなら、金を借りてでも………今は小銭しか無いがリアルな飴代にはなるな。 そしたらカレンが思わぬ歯止めをかけてきた。 「その人、時計とかも売ってたけどコレは貰ったの、私が嫌いな味だからって言って」 確実にあの女の事だった。 「と言うよりお兄さんの能力は何なの?異世界人なだけでも満足だけど………更に有ると嬉しいな♪」 そう言われても………そうだ!時間をループしているし、本当の事を言うか。 「コレから一週間先にある世界では太陽、月すら無いんだ………そんな世界から来たんだよ。」 そう、それを回避する為に…ね。 「今、かなり小さい爆発、起こせる?」 「え?うんだけどね、分かんないと思うよ」 「なんで?」 「それは宇宙で起きているから〜〜」 呆けて見せているのか?それは真実味が無いんだよな実際宇宙に行ける訳じゃなし、その爆発を見れる訳じゃなし。 「……………………………」 暫しの沈黙の後カレンは喋りだした。 「だからね、暫くしたら月に大きいクレーターでも作って私の名前をつけようと思ってるんだ!」 え?もしかして一週間後に月が消えたのと連鎖しないよな?混乱しかけている。 クレーターを生み出す爆発を加減を間違えて月ごと消した………なんて有り得るのでは無いか? 「良いかな?」 「なに?」 「クレーターは作らないで、その力を違う太陽系外惑星に向けてみたら?」 「…………………」 カレンは暫く考え込んで 「そうしてみるね!ちょっと練習してからの方が良いよね♪」 待て待て待て待て!月にクレーター作る意欲は変わらないでいるな、オイ! その時ふと後ろから話しかけられた、ビックリもするよな。 「さっきから見てましが………異世界人さん?こんな子の言うことを信じるんですか?」 男が話しかけてきた、見た目はごく普通の感じだな。 マスターだったり異世界人だったり忙しいな。 「コレから先の世界でその信用に足るものがあるからな」 「それが本当にこの子の言う異世界だとは考えなかったのですか?」 考えたよ、あんな世界嘘だって………けど、本当なんだ。何故って?それは今の次元にあの物売りが居るからだ。 物売りが異世界人?まさかな。 「そう言う貴方は誰ですか?」 「名乗るのを忘れてました………ひかると言います」 どうも胡散臭いんだよなこの男、俺の頼りにならない直感がそう告げるから嘘かな? オレはトコトン騙されやすいからこんな所で騙される訳にはいかない、慎重に行かないと。 「すいません」 ひかるが急に頭を下げて謝ってきた………?え?何で? 「試すような真似をしてすいません、と付き足すべきですかね」 「?何を、ですか?」 「貴方が1回目の1日目を迎えて…あの不思議な男を味方につけた日にとあるビルの上から眺めさせて貰ってましたよ」 !!! 何でこの男は回数まで把握してやがる! それを見透かしたかのように語り出した。 「私も心愛さんから時計を買いましたのでね………心愛さんは路上で物を売っている方なんですが…その方から飴も頂きましたが生憎私はアメ嫌いでしてね……食べます?」 この男はあの物売りの名前もシレッと教えてくれた。 それに加え飴までくれた!やった! 普通の飴ならここまで喜ばないがモノがモノだ、食べずにはいられない! ん?開かない!小さくリボンみたいな封を解く事が出来ない! 「…………………やっぱり」 「???」 やっぱり、とは何だ! 「コレは、本人では無いと開けられないみたいですね」 それを先にある言って欲しかった………とんだぬかよろこびだ。 「ん?なら貴方が開けて俺にくれよ」 「その手が有りましたね、どれ………開きませんね」 え?どういう事だ?拓人はカレンは…どうやって開封したんだ? 「カレン、ちょっと良いかな?」 「なぁに?そんな眉間にシワなんて寄せて、怖いよ?フフン」 フフンてなんだよフフンて 「どうやってこの飴玉の封を開けたのかな?教えてくれないか?」 「…………………知りたい?なんで?」 「なんでってカレンならわかるでしょ?この飴を食べたいからだよそれ以外に理由はないよ」 「ひかるさんが言うには心愛さん?だっけ、飴を開けるには理があるみたい……え〜と…メモメモ、ハイな」 「ありがとう!」 そのメモを手にとって見てみると 一、世界の真理を求めるべし 二、虚偽の理だけを求めるべし 三、嘘、誠を信じるなかれ 四、感覚にとらわれる事なかれ と、あった。 カレンはそのメモを渡す際に聞き逃せない一言を放った。 「私は感覚に囚われずにパッケージの開け方少し変えてみただけだよ」 ん?おかしいな…全部やらないと開かないんじゃ無いのか? あっ……それもこのメモを見た時に感じた(感覚)でしか無い。 悩んでる時にひかるが助言してくれた。 「…………試すのはこの中のどれか1つだけで良いのでは無いのでしょうか?」 成る程、合点が行く。 そうなると、オレが考え始めたのは拓人はどの手法で開けたか…だ。 虚偽の理だけを求めるべしか? そんな不思議な事を思考するだけで時を止める力が手に入るなら良いものだな。 本人に聞かなきゃ分からないし感覚以外の方法は一朝一夕には行かない方法じゃないか………。 それになんだよ嘘、誠を信じるなかれって………じゃあ何を信じろってんだよ。 それを自分で決めろってことか? 感覚に囚われずに、虚偽の理のみを追求して、その虚偽の理のなかの真理を求めて………。 駄目だ、負の連鎖から抜け出せないでいる。 今日1日は考える時間が欲しい所だがその前に…心愛さんのトコまで行かないとな。 本人に直接聞いた方が早いしね。 でも今は9時30分、まだ早すぎる…大体この時間帯には何処にいるんだよ………。 駄目元でカレンに聞いてみるか、あとひかるにも 「二人共、心愛さんの今の時間帯の居場所って知ってる?」 二人共…ひかるは沈黙を保ってる、なら知らないか……ならカレンは? 一生懸命言いたくても言えない、そんな表情をしていた…子供は分かりやすくて助かる。 「カレン隠してても分かるよ!言って良いんだよ!教えてくれ!」 カレンの態度が少し変わった、雰囲気も良く無い………何でだ? 「世の中にはね、絶対に守り抜かなきゃいけない秘め事ってのも有るんですよ?異世界人さん?」 「確かにそうだが、今がその時とは限らないだろう!?」 「……………………その時なんだよ異世界人さん?違うよね?本当はただ私があの時ぶつかってしまった人だよね?」 何でカレンまでその事を知ってるんだよ!さっきまでは目を輝かせていた無邪気な子供だったじゃ無いか! また、ハズレを引いてしまったか?するとひかるが指で「コッチに来い」と合図していたから行く事にした、カレンに一言詫びてから。 「何ですか?ひかるさん」 「私が知る限りで、情報提示して良いならして差し上げますが……宜しいですか?」 今はほんの少しの情報でも欲しい!早速教えを請うと 「もう既に今の時間帯、物売りとして街に山から下りてきている所です。どうやっても街に着くのは夜になるでしょう、店の支度も有るし」 成る程、山ねぇ。 何処の山からどの便で山を降りているか聞こうとした瞬間…………。 カレンが豹変して何処からか取り出したナイフで…見る所刺す時にも抜く時にもかなりの力を使いそうなサバイバルナイフでひかるを刺そうとしている時にオレは命懸けで逃げてきた。 (世の中にはね、絶対に守り抜かなきゃいけない秘め事ってのも有るんですよ) コレを全部か、中途半端にひかるがバラしたって所か。 命辛々逃げてきて街に今居る、オレは疲れた拍子から家に帰り一旦仮眠を取るつもりが寝てしまった。 後からのニュースの総ざらいで分かったのだがひかるは犯人捜査中で滅多刺しの死体が見つかったらしい。 仮眠のつもりが一日中寝ていたらしく今はどう足掻いても………まだ【時計】では足掻きたくないので2日目だった。 精神的にくるものが有ったからな…昨日はそれで寝入ってしまったんだ、絶対にそうだ。 時間が8時00分 軽めの朝食でも食べておくか…食レポする気は…あるわけないだろ、こんな心境じゃ、分かってくれ…。 第3章 2日目…ココからはオレにとって未知の領域だな、知ってはいる日なんだが。 手持ちに飴ならある、まだ開封してない。 ひかるの遺品だ。 街に出掛けようとしたらこの時間帯は居るのか居ないのかあやふやになり一旦飴玉の封を開けることに専念した。 ココでふと世界の真理に関して考えてみると、どうだろう。 何故か全てが懐かしく感じた…………何でかは分からないしそれに飴玉も開きもしない。 なんだったんだ?あの感覚は? 知らないよ、そんな事は…逆に聞きたいよ。 だけど、この感覚状間違えては無いな…順番を間違えたかな? そうすると、飴玉の封のにあるパッケージの模様が…より複雑化した。 どう言う事だ?だけどあのメモにあったように、嘘、誠を信じるなかれって………この模様に囚われずに行こう感覚に囚われずに………と言う事は? この飴ってもう開封されている飴玉なんじゃ………!? そう思い飴玉を頬張ったのが正解だった。 味は感じなくとも溶けていくのが分かる、かなりの速さでだ。 やった!正解を導き出したよ!ありがとう、ひかるさん! って………ひかるさん人はオレのせいで死んだのか? 罪悪感が消えない………消える所の騒ぎではない、消えたらオレは人で無くなるだろう。 待て待て待て待て!オレが死んでも死に切れなかったようにひかるさんも初日に強制的に送られたのでは? だけど、どんな力を手に入れたかなんて分かりはしなかった、この時は。 よし、あの物売り曰く心愛さんの所に行かなきゃいけない気がした。 どんな力を手に入れたかなんて心愛さんのみぞ知る、だからね。 今は8時50分まだ時間が余りすぎている気もするが、そう毎日………だった一週間を山、街で済ますには人口比率が違い過ぎる、そう思いつつ希望薄く街へ繰り出した。 あっ!いた‼︎心愛さんの姿が見える。 走って本人の所まで行き、オレは聞いた。 「コレは、オレが舐めた飴にはどんな力があるんですか?」 そしたら心愛さんは全てを悟っているかのような表情で 「残りの(3人)はどうした?」 「え?」 この雰囲気は人から怒られる時以上の気まずさがあった、ましてや赤の他人なんだからその後に優しさなんて微塵も残るわけじゃ無い。 イヤ、混乱している場合か! 考えて考えて考え抜くんだ! 今まで、この儚い世界でオレの使える時計の数字は【3】残り一回は使いたく無いが……使うしかないのか? イヤイヤ、今までに出逢った、友達ならいるけど今はオレの世界の住人かも分からない。 なら、今まで…この少なくループして来た世界の中で出逢った人達をカウントして行けば…。 拓人、カレン、ひかる? だとしたら全てが狂っていた事になりやり直しだ!またなのか? 「してやったと思ってここに来たろ?大きな間違いなんだよ!」 そう、間違いなんだ、ひかるさんじゃなく、あのチェンソーの女…………な筈はあって欲しく無いし、そうであったとしてどうやって殺しに来る者を説得しろってんだ。 仕方がないから一旦出なおすために時計を使おうとしたら心愛さんが和かな口調で 「あともう少しだ、頑張る事だな…うちらの【器】になるためにさ」 と言ってきた………!? 【器】とは?それより前には、あともう少しだって!俺の考えはあともう少しなんだ! すると「コホン」と咳払いをして 「でも、貴方が買った品物で無いものは時元の彼方で回収致します。ご了承下さい」 !飴玉の事だな、回収されてしまうのか、俺ので無いから…。 本人が貰った、買った物しか時元を受け継げ無いようになってるんだな、心愛さんの売店は。 するともう一言、心愛さんが 「時計以外な」 !!!コレは最大級の心愛さんの慈悲、ヒントとも取れる情報だろうと悟った。 なら、すごく惜しい所まで来ているんだ!まだ時計を使う時じゃない! あの時感じたこと、考えていた事、惜しい所まで行き正解を導き出し、最後の一回は使わない! そう決めた筈なのに時計を最期まで使い切ろうとしてたオレがあり得なかったよ。 時計を………1000回分の時計は確実に拓人にあげて仲間に取り込む為の物としたら、やっぱりあと一回しか無い。 食糧的にも、ね。 手持ちに一万円札だけあるけどこんな額じゃ飴は買えないし、多分。 普通の飴なら大量購入出来るだろうけどね。 あと回数はクドイけど飢え死にしたく無いので一回のみ。 この週に一気に惜しい所まで行かないと行けないな。 イヤ、正解を導き出す勢いで行こう! 今はあのカレンは捕まえられそうにも無い、と言うより犯罪者と化したんだぞ、あのチェンソー女といい勝負だよ。 でも、何なんだろう?カレンなら、捕まりっこないとか思ってるオレがいる………世界の真理なんて考え始めた時からだよ、こんな思う相手が、心愛さん以外行動把握………出来てるのかな? 余りにも心愛さんは謎過ぎる。 古惚けたフード一枚羽織っていて如何にも怪しい感じは醸し出しているよね。 怪しくて謎、惹かれる人は轢かれてどうぞ…何つって。 どうだって良いんだよ!今はこんな事、もしオレのこの把握能力が正しいなら7日目の昼カレンはオレを殺しに来る。 第六感?て奴か山勘だけど、飴の力だとしたら今は良いように利用させて貰おうかな、便利すぎるから。 でも、第六感なんてどうやって培うんだろう?わけが分からない。 「ボーッと立たれてると邪魔なんだけど?」 又々考えを巡らせていたようだ。 思考を止めたら負ける=死だからな。 コレからは何を血迷ったか家が有るのに宿を取らずに不休で動く事にした。 時々オレがしたくなるやり方なんだよなコレが、飯はカップ麺で充分!金銭的にも、ね。 ふと、月に、太陽に目をやると何も見えなかった。 日蝕?月蝕?でも月、太陽が消える前の一週間って………そんなの無かったぞ! それに、周りの人、一人たりとも見えやしない‼︎ なら、この空間は何処なんだ?一体何をオレは弾き出した? その刹那…………………………………見えない何かが(本当に見えない)オレを突き飛ばし、コケさせた。 漆黒の闇が支配する中、オレは倒れたままでいるわけにもいかず、すぐさま起き上がる事にしたのが…………間違いだったんだと気付く、心愛さんの声が頭の中から「伏せてろ!」と聞こえたから頼りにして伏せている事にした。 一瞬で明るくなった、と言うより元に戻っただけだけど。 何が何だか分からなくて心愛さんに尋ねたら、深い溜息をつかれて 「今、そんな事も分からないか?ねぇ?」 んんん?飴の力って事? 「コレは…………今さっきのは異常な事だよ、色んな人達を計何千兆回ループさせているけどあんたも、この経験は…………この日には無いだろう?」 今の所この日を経験するのは二回目だけどね。初めてな事では有る。 「オイ!!!グズグズしてないであんたは分かってるんだから早く器になってくれないと困るどころの騒ぎじゃ無いぞ!」 考える事にした…………再び、世界の真理について。 何故、懐かしく感じたのか。 この周回目は間違いだとしても良い、この時元を超えてきそうな現象を止めたい。 結果から言うと絶望的になるくらい何も分からなかった。 分からない数式を並べ立てられてその式は見ないで答えだけ先に見せられた感覚とでも言おうか。 その数字だけ見たって訳分からないだろう?そんな感じに似ている………。 なら、根本から考えなおすんだ!飴の力(?)が有ればその位分かりそうな気がした。 飴の力は山勘だが、そんな力?だろうと判断しだのが良かったか悪かったかはまだ考えもしていなかった。 空間を完全把握して、この空気…………時元層を………あの大きすぎる闇に対抗する手段を講じなければいけないな、だけど心愛さんのあの言い方からして、心愛さんにも手に負えないモノだと判断した………直接頭に話しかけて来たってだけと捉えておく事とする。 闇には光か、誰かが言ってたな………そうやって上手い事あいたいする物が点在していると。 けど、この闇には光は通用しない、それに起き上がろうとした時吸い込まれそうな感覚があった。 やっぱりこの力では分からない!それに今は通常営業で世界は廻ってるんだからやれる事はしないと行けないな………今は休んでいる暇は無く考えても分からないなら聞いて回るしか無いが、いつの間にか心愛さんの姿が露店ごと無くなっていた。 「不思議な人だよ全く…」 そうボヤきつつも動き始めた。 カレンは殺しに来る、ひかるさんは俺の前で死んだ、拓人曰くあのチェンソー女はオレを狙っているなら拓人には近付けないとして、カレンにも拓人にも今は狙われる謂れがある今、こちらから近寄るのはこの周回めの自殺行為でしか無い。 なら、今の所分かっていない事がある、心愛さんの力とは一体なんだろうか? それとチェンソー女は一体…………拓人に近付く為には大きな障害となるぞ、今の所何回も蘇ってきてるよな。 ん?あの女は色んな人を殺戮した挙句、最期にオレに狙いを定めた…きっとそうだ。 けど、何故?彼方はかなり有り得ない死に方をしたじゃ無いか………その死に方をさせる必要性を感じないんだがな…チェンソー奪うだけで事なきを得て、尚且つ病院送りで良いはずなんだけどな。 記憶を辿り巡らせて行く…嫌だけど、あの死体を思い出す…割腹で滅多刺し…滅多刺しは顔だけか?それ以上は記憶に無いな…。 滅多刺しをもう一人見たな…………ひかるさんだ! でもあの死体はひかるさんか?あの時の死体がひかるさんとか言うなよ! アレだな…考えてても仕方なく歩きを進めているとそんな場所には足を運んでないのにあの事件があった(チェンソー事件)公園の付近を彷徨いていた、けどあの女はいなかった。 あのホームレスも居ない…………。 けど、家がある、段ボールの箱で作られている。 今の所拓人には狙われて無いから来たんだが留守かな?そう思い家の中を見てみると山の様な回数が【0】となった時計があった。 この時計の感覚はオレは初めて経験した訳だけど拓人は何をすべきか分からず、唯時計だけに依存しているかの様に思える。 恐らく今は時計を売ってくれる心愛さんを血眼で探しているんだろうな。 その場を離れようとしたら遭遇してしまった、拓人と。 気不味い、気不味いんだが…どうしようか?あちらがどう出るかによって変えてみるか? 「何をしてたのですか?」 イヤ、普通に聞いてきたよ!拍子抜けだなぁ 「そちらこそ…?この妖しい物体は一体?」 白々しく時計を指差して言ってみた。 空気が一変して来たな………そうだな、形勢逆転とでも言っておこうか、コレはなんか良い事だぞ! 二日目にここに来れば良いんだな、憶えたぞ!しかとね! この瞬間に時は止まらなかった、何故か分かるまだ1000回分の時計は無くなっても、盗られても無いからだ。 互いに動きが無い………虚しく時間だけが過ぎていく…筈なのに時は全然進んでいなかった。 ん?何が起こっている!?今、こんな事が分かる力を携わった以上はどう言う事が起きているのか把握したい! 確か拓人は自分の時間軸しか動きを止める事が出来ない筈ど……………………………………………もしかして、拓人の時間軸の中に入ってしまったとしたら…………嫌だけどそうとしか思えないくらい周囲も不思議な位に動き無く、だからこそ時が止まっている中オレと拓人だけ意識があると認識できた訳だけど。 拓人は意識がある、動けるオレを見て不思議な物でも見るかのような感じで、おそるおそる近付いてきた…がこちらは普通に動けるんだから声くらい出させてもらうぞ。 「こんな事して何のつもりですか?」 拓人側も少し驚いたようで 「此処で私が貴方を殺そうと何しようと、他の方から見れば本の一瞬にも満たない間に起きた現象、事故でしか無いんですよ?貴方こそ下手に私の家に近付いて怒らせないで下さい…ったく、ただでさえ今は頭が破裂しそうなんですから」 「何で破裂しそうなのさ?」 下手に刺激させるとまずい奴なのにこんな口調で話し掛けるオレがいた。 「分かれよ‼︎時間止めることでだよ!体感してるのに何を言ってきてやがる!!!」 「なら、さっさと元に戻せば良いしだけじゃ無いの?」 「馬鹿か!!!オレの後ろを良く見てろ!良いか?今の現状分かった上で見ろよ!」 今の現状…時間が止まってるって事か…!拓人の背後は………!今迄居なかった筈のあの女が居た!それに動いてる!だけど物凄くスローを見せられているような感じだ。 拓人の時間軸の中に入ろうとしてるんだ!拓人は今にでも時間を止めるのを解放、(辞めるか)まだ維持し続けるか悩んでいる様子でも有るし、相当苦しそうな感じでも有るなココで逃げたら何もかもが無駄に終わる気がしてあの女を止めること、何とかして攻撃を封印したい…あの武器は余りにも卑怯すぎるし一回殺られた時には相当な痛みが有った、責めて痛覚を感じない動物だったら…なんて、どうしようも無い事試行錯誤して見たものだよ。 それでも、人間だから痛覚は頗る良くて仕方がない生き物なんだからしょうがないんだよね。 イヤ、そうじゃ無くてあの女を止めないと!今なら背後から回れる! 何とかして拓人を助け出せる!性格は嫌だけど力はとてつもなく必要な筈なんだ。 「クソがぁ!!!」 背後に回り込み成功!どうしたものか考えていると拓人がこう言った 「良くやったよ…後はコッチのモンだよなぁ!」 序でに態度、表情が一変した。 「止めろ!!!殺すまでもないだろう!」 「殺られる前に殺る、それが暗黙の了解っていう奴だ…それにオレがこんな奴に狙われる謂れも無いぞ…」 「そりゃそうだけど一体何者なのか聞いてからの方が良く無いか?」 よし!上手く話をはぐらかし成功、と思いきや此方を見透かしたかの様に拓人はこう言った 「甘っちょろい考えの奴は嫌いだ…」 その女を………俺の眼の前で説得する術もなく死なせてしまった。 オレは正直激昂した。 「何て事しやがる‼︎この女が何者なのか知ってからでも出来た事だろうが!」 「気付けよ‼︎この間抜けが!無理矢理時軸を歪曲させてまでココに来ようとする理由を考えろ!唯の突進女がそんな事が出来る理由を付けるなら…」 拓人は他でも無い、オレを指差した。 「あんたの世界から一緒に紛れ込んできた…と、結論付けるのが早いだろうな」 俺の世界?どういう事だ一週間前で合ってるよな?拓人も他の人も?試しに聞いてみよう 「オレは一週間前だけどそっちは?」 「一ヶ月前だ」 !!! この時計…………もしかして個人差がある? 他の人のも思考を巡らせてみよう、其処には頭が回らなかった。 「良いけど…オレの私的問題は片がついたしもういいだろう?一応人が作ってある家に土足で上がりこむのは無いよ」 「あ!!ゴメンゴメン!」 「あ、それとさ、本当に過ぎ去ったのは一体なんだったのかな?」 そそくさとその場を後にした、確かにオレの問題も一つ片付いた。 後もう一つが凄いデカいんだけどね………あんな気さくな少女が一変するなんてな…。 まるでチェンソー女の狂気を移したかの様な感じだ。 それに、後消えないのがこの女が時間軸、時元からも消えた気がしてならないんだ。 案の定思考を巡らせてみたらそうだった。一安心して、それと同時に不思議に思う。 そして、この力…便利すぎる。 突然消えた心愛さんの事を考え始めたけど、結果としてそれは分からなかった。 じゃあ、カレンの事を考え始めたけど、それもだった。 既にこの時間軸には居ないのか?拓人といる時時計も猛烈な速さで過ぎ去って行ってた。 だからか? もう既に時間は何日目か立っているけど、オレだけが二日目の23時20分に居た。 あの猛烈に進んでった時は………帰って来る訳ないよな、人間は歌などにも時は止まらない等の歌詞を残すから……。 近場の人たちに色々と情報収集して見ないとな。 でも、アレは守らなきゃいけない秘め事をひかるさんが全部か一部バラしたから…と推測しておく。 後、やらなくても良いけど知りたい事がある、この能力が一体何か?と言ったことに思考を巡らせてみる。 すると、時を進める、操る能力である事が分かった。 便利過ぎる力をひかるさんは手に入れるんだな…羨ましいな。 て事はさ!あの時に感じた時間の進み具合に思考を巡らせると、5日経過して居た………。 おいおいギリギリ過ぎるってそんな所に居てカレンとか大丈夫か? まぁ、この時軸に居ないなら大丈夫、下手な心配も出来る。 解決しなければいけない事4選 * 突然現れた漆黒の暗黒空間への対処 * ひかるさんの救助 * 心愛さんの救助 * カレンの回避と説得。 心愛さんは全てを知ってるから、(時計の販売人だし)説得不要。 て、事は今日は休ませて貰うにしても他の日は休み無しだ。 本当のところ他の人の時計の個人差も知りたいんだけどね。 どこで寝ても良いな………けど安心して家に帰って寝る事とする。 何で安心して居るのかは分からないが、これから安心なんてできないんだぞ!弁えろ!オレ! とにかく眠気が何故か来てるので、しかも猛烈に眠いから、おやすみ。 第4章 取り敢えず直ぐ様3日目の朝になっていた。 時間は7時ジャスト。 今直ぐ取り掛かる事は突然現れて心愛さんを空虚な彼方へと持って行ってあの巨大過ぎる闇の対処法を見付けないといけない。 心愛さんが居ないと全てが終わる、そんな気がしてらない。 だって、時計の販売人って事は…オレたちの生命線じゃないか! それだけじゃ無いのも確認済みだ、何か…そう、凄い重要な事を知ってる人なんだ! だからこそあの暗黒空間を何とかして取り除きたいけど、あの空間は全てを飲み込んでいた近付く者全てだけど、俺が無理矢理伏せられた様に、伏せてれば回避出来る! ………情報はコレだけだな。 思考を巡らせてみても、コレばかりはどうしようもないし後回しにしようとした刹那、とある物が頭に浮かんだ……何もかもを吸い込む無情の闇、ソレって………オレはパソコンの前に座る為にネカフェに行かないとな…悲しい事に携帯電話は本当に電話機能しか取り付けていない。 今からネカフェとかは金銭的に厳しいから思い当たる事柄だけを調べて、直ぐ帰ってこよう。 今は便利だよなぁ調べたければすぐパパッと検索出来る時代なんだもんな。 でも、おれの予想が正しいなら…ソレを知ってどう出来る訳じゃ無し…。 なんだよな、、、誰かにヒントを仰ぎたい所だ。 確実に知っているのは心愛さんと言った所だろうけど、その肝心な心愛さんを助ける為の行動(?)かも知れない。 だからネカフェとか彼是財布と相談したけど止めたいから止める。 今から家を出て本当に心愛さんが連れ去られたのがの事前確認が有るから…、ね。 あの時は、単に居ないとしか感じなかった…自分が色々と考えて居る間に店ごと何処かへと移動しただけかも知れない。 それに、アレだ………オレはブラインドタッチ出来ないし…慣れれば、とかの問題では無く天性のものだと悟った。 心愛さんが居ればオレの考えをぶち撒ける事が出来る! 言い方おかしかったならゴメン、でも言いたい事は山程ある、殆どが尋ねごとだけどな。 街の彼方此方を走り回りまくった、時間が余りにも無いので…コレからのスケジュールが本当にキツキツで尚失敗しても今回は良いかも知れないけど後、残り一回はミス出来ないと本能が告げている。 メシが食えなくなるのもあるけど、この能力の中にある本能が避けた方が良い…「避けろ」と言わんばかり煽って来る。 マジでそうしたいと思う。 ………結果として、心愛さんは居なかった、何処にも。 ダメ元で「フード被った人を見ませんでしたか?」とそしたら通りすがりのサラリーマンが意味深な事を言ってきた。 「今さっきまで居たけど…どこ行ったんだろ?」 「!」 居る!居たと言ったな!ならオレが見付けられない訳が…この街を隈無く見て回ったんだぞ! でも、もしかしたらオレを避けなければならない理由でも有るのか? コレを思考を巡らせると分かるはずなんだけど、心愛さんの居場所も避けているのかも分かんなかった。 コチラから近付けない何かがある、そう見込んでおく事にしよう。 ソレに今日は会っちゃ行けない気がするし、それを心愛さんも知ってるから避けてる点が見られなくも無い………山勘、ココからは本当に直感的に行動するしか無い。 オレはあの暗黒空間へ挑戦したい、対処法を見つけ出す為。 あっ…………!もう一つ勘が働いた、心愛さんとオレが遭遇すると総雪崩れ的にあの現象が起こってしまうから心愛さんはオレをさっきからひたすら回避している?と。 恐らく、そうに違い無い! なら、已む無くあの暗黒空間をどうにかする方法を知ってる! あの時すぐ「伏せてろ!」と発言してくれたのは、他でも無い心愛さんだ。 心愛さんの声だった。 拓人、カレン、ひかる、心愛さんそれぞれが飲み込まれてたら…………どうしようもない状況に持って行かれる。 そうなる前になんとかしたいけど、なす術無しか………オレは暗黒空間から来るのを待つしか無くなった訳だ。 結果としてこの日には来ないんだけど詳しい事は後で。 なら、今出来る事は余りにも無く…カレンへの対策を練って居なければ一撃で死ぬ可能性が…。 死んだら次の一機を自動更新するとかじゃなくてそのまま本当に死にそう。 オレは何故かあの時は死にたがり、死んでも良いかとか言う親に対して罰当たり的な事を思ってしまったが、今は違う!生きたい、生きれる所まで。 よく考えたらやりたい事は山程ある…こんな所で躓いてたまるか! 死にたがり以外そうなんじゃなかろうか?少なからずオレはこの自分理論に当て嵌る、そりゃ自分が作ったんだし。 拓人に聞きに行ってみようと何故か思った。 少なからずキーマンだからだ。 ダッシュしてあまり時間は掛からないけど今はかなり疲れてるので歩いて行く事にしよう。 今のオレは端から見れば何故走り回ってんだ?コイツ?的な感覚でしか無いだろうな。 人混みの中で急ぐにはかなり人を避けて通らないと行けないから下手にぶつかったら失礼でも有るし。 そんなこんなですぐ着いた 「おーい拓人!」 「また来たのか?」 半ば呆れていたけど拒否られてはいないので談話と行こう、好きな肉まんも持ってきたし。 いつ買ったかって言うと移動してる最中にコンビニがあったからそこで。 そしたら「オレは別にコレが好きな訳じゃ無いぞ」と言われたから買いに行って損した気分それが顔に出てたから。 「何だよ」 「一つ聞きたい事が有ってさ」 態度を変えないと何も話してくれないなぁ拓人の性格上、なのでコロッと180度態度を変えて伺う事にする。 「ねぇあの人…心愛さんの事を知りたいんだけど詳しいと思ってさ、どう?」 「時計の売り子でしょう?そんだけだよ」 「イヤそれは知ってるよ…珍しい時計もあったもんだと思って買ったんだから、まさかそれがあんな凄い時計とは思わずにさ」 「飴も売ってると言うかくれたのは計算外だったなしかも飴嫌いだから食べて欲しいってんだぞ飴なんて舐め切るか嚙み砕くかどっちかで良いだけだろうに」 「うんそうだよねソレにあんな複雑な開封方法があるなんてな」 「え?何それ」 「エッ飴の開封方法有ったじゃん」 「あの飴裸で渡されたからそのまま舐めたよ、味もしなかった変わった飴だよな…ってかさ何でお前が飴を知っている」 空気が変わった…ココでそれ舐めましたなんて言ったらエライことになるな…まぁどのみち回収される訳だから良くね? 「ひかるさんと知り合いになってさ、それで知ってる」 「それで?飴を食べただろ」 「うん………まぁ味もしなかったけど」 「どんな力を手に入れた?」 怪訝な表情で聞い来るから知ってると思いオレは誤魔化そうとしたがやめた 「時を進めたり、その一部を操れたり…だな 「何だよひかるの力はそんくらいか」 そんくらいって………凄い能力じゃね? 「凄い力とか思ったか?コッチは俺だけの時間自由自在な訳よ」 「ちぇっ」 ココで気になる事を言ってきた、聞き逃せない一言を 「その《飴》の売り子は何処いんだろうな?」 「確かに」 もう…良いかココで時計渡しても回数は【1000】有るから…でも本能が拒否をした時計以外は受け継がれるなら時計を無くした状態で残り一回をスタートしなければならないんだろ…拓人はループする度会えてるから大丈夫な筈だ。 「あ…オレはかなりフリーな立ち位置にいるから言わせてもらうと心愛だけど、心愛の居場所教えるのだけは他の奴らの前で言うなよ?ソレは彼奴らの中でタブー中のタブーだからな」 !!じゃあひかるは秘密を全部バラして殺されたという事か…合点がいった。 「んでさ?肝心なひかるはどうしてるの?」 「死んだ…殺された…オレの目の前で」 そうだよオレは命懸けで逃げてきたじゃ無いか…聞きたい事が有ったのに勝手に抵抗もせずに殺されてしまったな。 「殺すこと無いのにな」 拓人が不意にそう言うことを言うから聞き逃すところだった。 「え?でもタブー中のタブーって」 身振り手振りでアピったが分かって貰えただろうか?すると拓人は 「うん………だからなそれでも普通厳重注意とかで終わるって」 厳重注意をエライ軽くあしらいよったな 「恐らくその殺した犯人はさ…かなり性格キツイんだな」 お前が言うなお前が…。 「今するべき事は分かったんじゃね?」 したり気な顔で言ってきてるのがなんかイラつくな… 「うん分かったよ!ありがとうな」 手で「あっち行け」としてるから足早に去る事にする 飴の売り子さんを探さないとな…残念ながらこればかりはオレの今の力じゃあ分からない読み取れなかった、恐らくオレが存在を知ってるだけではダメ、名前を知らないとこの便利能力は使えない様だ。 そうこうしてるうちにも無情に時は過ぎていく、オレの今んところの力は時を進める、その一時空間を操るだから…今は意味を成さない。 あんな凄すぎる飴を一体どんな人から買った、又は貰ったんだろうな心愛さんは。 あげる方も何考えてんだろな〜とか色々考えてたら一斉に人が蜘蛛の子を散らした様に走り出したから何事かと思ったら、悍ましい光景を目の当たりにしてしまった。 とある方が宇宙危機管理センターの職員と名乗っていたがコレって単に宇宙規模では大した事ないのに人間規模で考えてるよなぁ?後、人類選別等と謳っていたがどの道良いところの金持ちか国王級の方々でなければ地球外には出しても貰えない、けどな?地球が無いなら最早みんな我先に荷物を買いに行くと同時に大事な家族を迎えに行ったに違いない。 テレビでも今は些細な事故等の報道ではなくコレから人類はどうなるのか、絶滅を待つしか無いのか等と未だにテレビでしていた…あなた達はそんなに余裕ぶってるけど内心只事では無いんでしょう? 語ってるより逃げないと…ソレを今相談してるな、テレビでNASAの方も来てるな。 かと言って人間は光より速いモノを知らない遠さを測る時宇宙規模でさえ光年として測る。 ソレでは駄目なんだよ。 闇は光よりも重圧に弱いがこの闇こそ大前提に置くべき速さなんだ闇年………この際年も要らない。 闇を伝いどの位で行けるか…闇と同等になれる宇宙空間で、さ。 闇は何よりも正確に全てを伝う…………………って何でオレがこんな事考えてんだろ? ソレよりどの店も世紀末化してるなぁ良く漫画とかでしか子供や大人が集るところは見た事無い。 飴売り探しに来たんだったよ!オイ!静まり返った街…ん?オレが初めて過ごしたこの時間は【時計】を使う前はこんな風景やこんなニュースやこんな事考えもしなかったぞ…どう言う事なんだ?まるで別世界に居るみたい。 もしかして… 「良い感じに何とか人類生き残れるんじゃ無いかって期待してるとこ悪いけどさ…」 名も知らぬ人はじりじりと距離を詰めてくる 「あり得ると思う?惑星規模で支えを失うんだよ母星が」 相手の女性はもう自殺する寸前だった、どうせこの星もろとも駄目になるんだから楽にさせれば良い…のに止めてるオレがいたのだ。 「オイ!コレからやりたい事山程あるんだぞ!お前もだろうが!こんな所で死んでたまるかよ!」 「みんなそうだよ!だけどもう無理じゃん!死ぬのを待つか死ぬかの二択しか無いんだよ!」 何も言い返せない…だけど! 「良いか!絶対死ぬなよ!」 「あっ…君は…名前を教えてくれると助かるんだけど」 「玲奈…」 「分かった!兎に角死ぬなよ!」 倫理感を保っているオレが居る、それにこちらは何かを掴みかけてる。 連れて行けるかどうかは分からないけど…とにかく待ってろよ! よし、漸く飴売りを探せるけど………その飴売りもどこかにトンズラしてるんじゃなかろうか?まぁ…探してみるか。 それにしても情報整理して置かないと…あぁ成る程、玲奈を含んだ5人の思考でのアクセスが出来ないでいる。 誰もが気付かされるだろう…何にって?この歪な未来を変える鍵に相違ないと。 急いで玲奈の元へ急ぐ。 だけど玲奈の姿は見当たらなかった。 ますます怪しいじゃないか!大事な所で躓きたくはない…今の時間は9時を回ったあたり、散策?してる内にすぐ過ぎていくな、時間って奴は。 アレ?こんな世紀末化してる世界で未だに物を、お金を払えば売ってくれる人がいた…こんなほぼ廃墟と化したスーパーで何でオレは………興味本位としか言えんな、ハハハ…でその人が売っている物とはかなりちっぽけな駄菓子だった。 チョコレートにキャラメルスナック菓子に砂糖菓子それに隠す様に店員さん?イヤ拓人の真似をして売り子さんの背後にあったのは飴だった。 こうも簡単に会えるなんて運命さえ感じるな。 売り子さんに「飴ください」と言うと「コレは商品のおまけで配ってる物なんですよ」と言うので適当に菓子でも買うか。 適当に駄菓子を買っておまけとして5つ貰った、こんなにたくさん良いのか? あっ…絶対この人もキーパーソンなんだ、せめて名前でも聴きだすか、と言うより名札をしてるからすぐに分かった。 メグミさん、だな忘れないぞ!絶対に。 恐らくこの飴はオレが舐める物ではない、悔しいが違う人達に?イヤイヤ心愛さんに渡すべきなのでは?でも最終的に他の人はオレの世界でもう既に飴を舐めた後か持っていた。 とすると時計に個人差があるって言ってたからその個人差が心愛さんより長い人に(この飴を時計を売っている方に渡してくださいね)と言えば(素直に渡してくれるかは別問題)だけど見た目はただの飴だし良いんじゃないか、こんな時くらい誰かに頼っても。 しかし失敗できない世界でこの回数目にやらないといけない事が有ったなんて。 ……………何でこの飴が能力を与える飴って事が分かるか聞きたそうだけど、あるんだよこの中に、オレがひかるさんから貰って舐めた飴の最初の模様のパッケージ調の物が。 このパッケージは偽物だ、この飴の開封方法をオレはあの時あの紙を見せてくもらうまで分からなかった、知りもしなかった。 って事はメグミさんに飴の開け方を聞かないと。 ソレをメモしなければ。 「メグミさん………この飴の開け方は分かります?」 メグミさんの目つきが変わった、同じく表情も。もう品物がなく廃墟と化したスーパーの中で二人だけ立ち尽くしてる 「この飴が普通の飴じゃ無いって何で分かった?」 腰に手を当てて仁王立ちして聞いてくるから威圧もされるよな。 「もしかして【アレ】持ってるか?」 果たしてアレとは?こんな時こそ頭をフルに働かせるんだよ!ここ最近ずっとこー言う感じだから心の感覚脳の感覚麻痺してんじゃないか? 【アレ】………多分当たり前の如く使っている、(使わされている)〈自動更新だし〉時計じゃ無いか?そう思い見せてみると。 「三回か…レアだなココまで使う奴はお前は…時計でどのくらい遡れる?」 「一週間ですかね」 すると何やらメモを取り出した 「この三つの理を伝えとくれな」 ん?4つじゃないの?あ、嘘、誠を信じるなかれが無い。 カレンのやつに謀られてしまったよ。 これで各々の時計の個人差を今日は心愛さんに聞きたいな。 でも1つだけ分かっている事は時計の使う場所を間違えると誰かさんも一緒に付いてきてしまうって事だ。 あのチェンソー女みたく、ね。 それにしても三回がレアなら他の人達は何回か回数残ってる状態で捨ててるのか? イヤ、オレが知っている事例を挙げると拓人のところで見た時計は全部回数は【0】だったぞ?あれだけ見てるとレアではないな。 それに、最悪の未来を回避すべく齷齪してるのにそこで時計以外に時関係で何に縋る? 飴ではむりなんじゃないか?だとしたら1000回分の時計はオレが使うべきなのか? 何もかもが分からない、何だかこんがらかって来た。 でも、振り出しに戻るのはまだ早い、これからが正念場なんだ! ってなんか少し動揺してるな、少し落ち着くか。 今迄となんか世界が違って見えてしまってるからそんな筈は無いと思い動揺?イヤ、混乱に似てるな。 こんな事が起こったのは太陽が消えてからだ、ついでに言うとその次に月が消えた。 とにかく今やるべき事を整理すると時計の個人差を知る事、そしてその個人差が心愛さんより長い人に飴を渡せばいい。 今日も残すところだったので11時間か…まだまだあるようで、無いな…マジで短すぎる位だ。 街の中の人に聞きたいけどオレだけじゃなく地球人類皆混乱しているようで誰も居なかった街なのに…人口比率が田舎と比べようが無いからな直ぐさま強欲な奴は全てを欲していくからな。 そんなこんなで何もかもスーパーには無かったよ。 するとメグミさんが 「この商品のオマケであげた飴は当たり外れ有るからね〜」 などと言ってきたかなりの笑顔だ、こんな世紀末〈時〉に? 今はまだスーパーの中で思考停止状態、あ、悩むよりメグミさんに聞くが易し「メグミさん!三回がレアなら他の人はどうしてるんですか?」 すると意外な答えが返ってきた 「時計所持数を1個に戻す為に試行錯誤してるよ…中には時計を売り出す輩も出てきたり…………なんてね〜」 メグミさん!まさにその売っている人からオレは購入したんだ!あの時心愛さん時計をありったけくれと言った時一個しかない販売品かそうじゃない自前のを渡したな! でもそうなると時計の売り子さんは誰なんだ!? …………本当に心愛さんが時計の売り子さんなのかも怪しいな…心愛さんは色んな人を助けたいと言う慈善事業の為に色んな人に時計を売っているだけでは? コレは……一気にメグミさんのお陰で考え方が変わった。 心愛さんさえ疑わしく感じる、なら、メグミさんは後もう一つ持って無いと……売ってないとオレの中で誤算中の誤算が起きてしまう、だからこそ聞いてみよう。 「メグミさんは後もう一つオマケで何か売ってませんか?」 メグミさんはやれやれと言った表情で 「オマケは売るとはちょっと違うぞ?景品さ景品…中にはこの飴が切れた時の事を考慮して食べ物では無い有るものさえ用意して有る」 「(それだ!)それは…何ですか?」 「ちょっとした過去に遡れる時計さ………信じる信じないは任せるって言うか、さ…もうその時計を見るに使ってるんでしょう?」 「でも、メグミさん!オレのいた世界には太陽と月が消えるまで平然黙々とみんな生活していたんだ!………なんか違くて…………上手く言えないけどこの世界って何か別じゃないですか?」 メグミさんは「勘付くのが早くて助かると」言いある程度か、全てを話してくれた。 「あの黒い物体が近付いて来てからというもの世界が一変して見えていないか?私はこう思うんだよね、いっそ飲み込まれた方があっちはあっちの生活が出来たのにってね」 「あの黒い空間は一体何なんですか?」 「パラレルワールドへの片道切符…ってね…片道切符かどうか判断するのは一週間後に何が起きるからなのかな?」 メグミさんは手にはめていた数珠ともブレスレットとも言えないものを手に取り語り出した 「この世界はこんな感じ、あ、この場合の世界ってのはあなた達が言う宇宙全般的な事を言うわ」 「???」 オレが混乱中でいると追い打ちを掛けるように 「エライ人は言いました、その彼方にはパラレルワールドが待っていると……ココまでしか言えないよ?あの黒い物体が何なのかは大体理解できたろう?」 さっぱりだ……でもこの言葉はしかと頭の中で復唱しなければ、今のオレならすぐ忘れてしまいそうだからな それこそ検索しに行きたい、適当なのがヒットしそうだけどもね。 そうこう話し込んでるうちに時間は10分程度経過していたので後10時間50分か…する事やる事知らなければならない事で盛りだくさんだな、オイ。 え?どう言う事だよネカフェに頼らなきゃならないのにそのネカフェたるものが無い。 いつもの街のあの位置にもあのビルのあの階にも無い!どうなってやがる! まさか本当にパラレルワールドなのか?そうと断定するにはまだ早い。 まだオレの中でメグミさんを信用し切ってない証拠だな。 こんな状況では大ボラ吹きは山の様にいるだろうし、ね。 でも、自分の携帯電話も圏外だ……いきなり時代が退化するわけ無いし、でもしたと考慮してするとあの時見た街の電気屋の展示ディスプレイのテレビが4:6って云う不思議な感じも何もかもが当て嵌まる。 オレの知っている世界ってのはもう情報化社会であってテレビ、ラジオ、新聞が全ての時代では無い。 メグミさんの言うパラレルワールドってのはこんな退化した世界なのか? 街中コンビニとも言えない店の新聞だけは盗まれずに置かれていたので読んでみると……元号からして違った…今、オレの知っている元号は平成と令和なのにこの新聞では光琳(コウリン)とあった……どこ探しても日本でそんな奇特な元号は無かったろう。 別世界と……信じないと何かやっていけないな。 あの黒い空間が何かを今度は気付かなきゃいけないな、何なんだろうな…………メグミさんは黒い空間では無く黒い物体と言ったか? 空間と物体ではエライ違いだぞ!物体………真っ黒な物体、闇は空間でしか無いからな………えっと………自然空間にある黒い物だろう、多分、メグミさんはこう言う時の世界はオレ達が言う宇宙全般的な事を考えて言ってたんだろうな……ならあの数珠的な物にもヒントがあるならあの数珠的な物の色は………黒だったな、ならオレ達が光さえ飲み込むと怖れ抱いているブラックホール?その中にオレは入り込めずにこんな薄気味悪い時代と言うか世界に来てしまったのか? でも、その中に未知の領域、世界が在るなら外から調べて凄い質量、重さと言うのも納得が行かないか? そう言えば相対性理論の復習と行くとブラックホールの中、または果てにはパラレルワールドが待っているとアインシュタインが言っていたな。 実際アインシュタインの声明は聞いた事が無いが。 と何もかもを鵜呑みにするとこう展開される訳だが。 どう回避するんだよ!そんな世界まるごとぶつかって来て伏せることで回避はできたが………畜生!考えからして時計の回数が【1】になるまで動き回りっぱなしだ。 何で休ませてくれねーんだよ。 それにその相対性理論で言うと2次元、オレは世界と呼ぼうか体感しちゃっている【?】訳だし。 ソレをみんなは2次元って呼んでるんだっけ? オレの知らないうちに………と言うか生まれついた時から2次元2次元言われてたんだよな。 でもこの世界にはまだ?と言うか全然そんな言葉使われる気配さえ足跡を見せない、何せ新聞に四コマ漫画や図解たるものが一切無い。 数学、物理、古典が無いってのは致命的だぞ、その代わりに何かが優れているのかって言うと………天体観測能力だった。 今の時代、光琳時代がどんな時代かさえ知らないけどさ、こんな科学が退化した世界で何故何処の一般家屋で小さい望遠鏡で宇宙旅行に行ったかの様な度アップの木星【?】や、まぁ…色んな天体が分かるんだよ!オイ。 店の掌サイズの天体望遠鏡があり一番の安物でさえそう感じ取れた。 借りたからな買いはしないけど、誰もいないし。 道徳に反するが貰っておこうか、貰うんだ、盗んじゃいないさ。 最初日本では総称だけ聞いて縁起でもないと考えられたとか。 何か関係ないことさえ頭を過るな休もう。 でそうなるとビッグバンってブラックホール同士の接触なんじゃないかな? 何もかもを貰おうとするか片方が逆なら良いが同じ磁石の磁力極を近付け過ぎると反発する様にさ。 地球から見える全てのものにこのだいそれた理論を実証させることは出来ない筈だけど、頭の中で繰り広げられている討論会は反対派が多いけども! この思考が合っていれば何も今日はしなくて良い今日はあと、8時間、糖分使いすぎてるからな…………メグミさんから購入した駄菓子の出番だよね、チョコとか糖分の塊………なのかな、もう頭今日は使いたくねーな。 一応勉強しておいて良かった相対性理論を。 寝るって言っても昨日は家で寝たが今日は何処にする?もしかして全然違う人の家で爆睡することになるかも知れないか、もう一人の自分に出会ってしまうかも知れないし。 ん?オレの知っているオレの性格ならそんなの大歓迎だな。 幽体離脱とかも本当にあるのか経験するまで分からなかったし。 なら一か八かオレの家【?】に行き拠点とさせ貰えないか交渉してみないと。 オレの家の表札があった。 オレの性格なら表札すらしないのに。 えっと………。 もう一回確認して見ようか。 どう見てもオレの家だ……助かった。 「遅かったね。愚者さんは早く帰宅してブルブル震えていれば良いものを」 カレンがそこにはいた。 1LDKの余りモノを置かない主義のオレの部屋には隠れる場所が無くカレンは部屋の隅で隠れられないのに隠れていた。 「カレンもあの時伏せたのか?」 「知って得する話じゃなし言って得する訳でもない死者に手向ける言葉は不要だね」 大鉈を構えてそう言ってきた。 目付きが違うだろうが!全然、それにしてもだ死者となりかけてる奴の目の前でベラベラ喋り出す拓人とは性格が違うなぁ、などど考えている場合ではない。 何か逃げられない密室な以上、今の状況を説明するとこうなる入り口側にカレンがいてベッド近くに朦朧として眠りにつきたいオレがいる。 このままだと永眠?今のところまたやり直しになるだけなんだが痛いのはもう懲り懲りだ………あっ飴玉があるじゃないか! ソレを見抜いたかの様に 「ソレを死んだ貴方から奪い取れば良い話。」と言われた。 激昂したカレンはもう頭の中爆発してんじゃ無いか?今のところ彼方の世界はもう、ジャスト一週間後になっている筈。 この能力が彼方の世界しか認知し尚且つ進めたり(無意識のうち)その空間を操れるとしても!目の前にしなきゃ、こんな曖昧な空間認識能力だけではどうしようも無い。 こんな中ひかるさんはコレを実行するのか?ソレはまだ分からないな。 太陽消滅も月消滅も全部こちら側から起こった不意の事故と言うのか?コレってオレの不注意と言うかひかるさんの不注意でこうなってんの?しかもオレが踊らされてる。 踊らされる方はたまったもんじゃ無いぜ。 ココで俺の記憶はバッタリと紅い色と共に消えた、恐らく、と言うか絶対に大鉈を振り下ろされてしまった。 何処にそんな力が有るんだよ。 そんな言葉出せもしないし、もう。 第5章 気付けば元の世界の中で時計の回数が【2】ソレに所持品で唯一駄菓子と飴玉が無くなっていた、後見た目では分からないが能力も回収されていた。 ここでオレはこの世界には矛盾を感じ取れたがタイムマシンで見るなら1時間前にもオレがいる訳でそのオレのしている事は本当史実を捻じ曲げかねない事実なんだし。 でも今からオレはソレをとことん回避して6日目まではこの世界で生き抜かないと洒落にならないなら、此れからずっとカレンの逆鱗に触れ続けるのは………ひかるさん?たまったものでは無いよな。 今までずっと殺され続けて来てあの時もカレンに殺されたな。 本当の鬼畜とはカレンの様な奴を指すんだな。 なら、あの時拓人と協力して葬ったあの女、もしかしてあの2次元から来て無いか? あの玲奈と名乗った女性と顔、体格が全て一致する。 あんな世界で「兎に角死ぬなよ」なんて無責任に言ったから………恐らく時空の彼方に葬った訳じゃなく、これからはひかるさんに狙いを定めているに違いない。 今は、殺されたのを【悪夢】と捉えた為早く起きてしまった。 そしたら時計は、携帯電話の時計だから間違えていないだろうから最初の日の朝5時だった。 ココからしなきゃいけない事は明確だな。 いち早く結束しなきゃいけないんだよあのいけ好かない性格の男とその真逆を行く性格のひかるさんを! でも、こんな夜中に行っても寝てるだろうな。 とは言え動かないとなんか気が済まないので拓人の元へ行こうとすると、やっぱりいたな。 もうあの女すら出てこない。 やっぱりひかるさんを狙っている?ならひかるさんをあの女二人から守ればいい。 その為にはひかるさん個人が飴を食べることと、拓人を丸め込まなければならない。 その手立てが有る。 【時計】だ2回と1000回の2つなのに今気付いたが飴の開封方法をひかるさんに教えようと思ったが、口をついて出てこないどころか頭の中からその情報だけが丸っと持っていかていた。 そんな事心愛さんはするとは言ってないし、なら飴の販売人は2次元のメグミさん? 次元が違えば理も違うよな、うん。 拓人は出て来る所か堂々とこの寒いのに座っていた、鉄棒の上に。 高さ的に下手して落下して打ち所悪ければ半身付随だぞ? …………まるで何かを待っているかの様だ、オレで合ってるよな?行かせてもらうぜ。 「なんだ………?こんなまだ日も昇ってないのに?」 「あんたに渡せば態度が変わるであろうものを持ってきた!」 「オレは食いモンばっかりみんなに貰うんだが、欲しいもんはそこらへんで拵えられるもんじゃねーぞ」 したり、だな。 「1000回分の時計さ、何が1000回分かは拓人も良く知ってるんじゃ無いかい」 「なんで名前まで知ってるんた気味悪りぃな……………時計!?」 態度が、目付きが変わりやがったな良い意味で、何故か拓人は記憶を継いでおらず時計の事だけを知り、又求めていた。 「あげるけど、あげる前に3つ聞いて欲しい事が有るんだが、ね」 「そりゃまぁただとは行かないか」 当たり前だろうが!お前の性格知ってんだぞ。 「1つ、オレには毒を盛らない!2つ!飯は完全に個人が作って個人が食う!3つ仲間になって欲しい!」 拓人はなんとも言えない様な表情で 「なんで俺の性格知り尽くしたかの様な条件出してくんだよ」 そりゃ知ってるからだよ! 「ソレで助けたい人が居るんだよね」 「誰だよ」 「これから分かるよ」 あの時のひかるさんの台詞を聞くとビルから見てた、ならば周りを見渡すと………いた。 此処までは順調だったんだ、ここまでは。 ひかるさんが突然気づかれた事に驚いたのか逃げ出してしまった。 ここで早速助けてもらおうと思ったけど、拓人が操れるのは自分の時間軸だけだったっけな。 「なんでオレを見ながらそんな残念そうな表情をすんだよ」 「なんとなく考えが顔に出た」 「ひどい奴だな」 「お前よりゃマシだ」 何気なしに勘付いた拓人が 「アイツ…助けりゃ良いんだな?」 「そうだ」 「俺もその答えに何回も行き着いて助けようとして見たけどな?結局の所違うところであのいけ好かない性格のカレンだったか?其奴の怒りを買いあの有り得ない爆発は起こるんだ」 「勿論ひかるは逃げたって事は、この死に続ける歴史を受け入れてるんだろうな」 「それか、回避しようと必死か、だな」 ならばどうするか?色々考えたが何故あの時ひかるは…オレに接触して来た?それが一番気掛かりだ。 拓人はその場に居なかったから分かる筈が無い、時を止めて見に来てない限りな。 それにあのカレンは長時間の思考をすると爆発しそうとかあの時言ってたな、そう……ホントに最初に、振り出しに戻った一週間前のあの日、ココで思い出話を、あの時、オレは人間に喰われそうになり時計を発動した、せざる終えなかった。 もしかしたら……………もう、喰われた後の話しなのか?なんてね。 ってこうやって駄弁ってる暇が有るならひかるさんを追い掛けないと、そしてカレンとあのチェンソー女、曰く玲奈だオレが無責任にも生きてろ!なんて言ったもんだから玲奈は間違い無くオレを狙う動機が有るカレンは…………………無闇に怒らせまいとみんなで←仲間になれる者同士対応策を練らないとってかアイツ何なんだよ!! 神にでもなったつもりでやがる、オレは偽りか如何か知らないけど真理の知識だけは得る機会を得て充分学べた、←半ば無理矢理、ね。 で、混在する時空の中で一番の年寄りは一番見た目が若い者。なのか? 何故かと言うと拓人が今この回数の時間軸の中で飴を舐めたことになってる。 駄弁ってる間こんな言葉を記憶しとけば良かった「飴は誰から買った?」ってね オレのそんな心境を察したのか拓人はこう言った。 「こんなトンデモな集団に思われてるだろうけど聞けよ?此方でも上下社会なんだよ下っ端がいきなり社長さえ教えないトップシークレットを教えたら、何だこの使えねぇゴミが!って思うのと一緒なんだよ」 「?!!!?????」 混乱の追い打ちに混乱が来る。 「つまりだ!ひかるはクビになるじゃ済まさないことを誰かに教えたんだろうな」 心愛さんの事か?と一瞬聞こうか迷ったがまさにそのそれが【心愛さん】トップシークレットなのだと思う。 じゃあ拓人にはひかるを助けれる力は無くともあのチェンソー女【玲奈】から身を守る術位は教えてもらうぞ! こっちだってなもう引けない状況の中1000回の時計を渡したんならそれ相応の事は拓人にはして貰わないと気が済まない。 すると拓人が何気に呟いた 「もう一回位死んでループして見るハラ有るならいつでも言えな?」 んなモンお断りなんだよ。 すると拓人がしたりげに笑ってこう言い放った 「時計の所持数……………一個、何だなあんた」 「だから何?………!」 「思い出したみたいだな」 「時計を1つ以上持つことで結構要らない相乗効果があり、お前は時計が一個死ぬか時計が強制的に自動更新するとなると記憶だけ引き継いだままの『本当の』最初の7日前に遡れるぞ戻る戻らないは任せるよ………でもな、ウチらは早いとこ【器】を探してんだよな」 「器ね器。」 ここでも出てきた【器】いったい何? 「その器が中々成長してくれないから口調も性格も荒くなろうにさ!」 「そこは知らないけどさ」 気長に待つタイプと待ちきれないから殺してしまおうとするタイプと待ちきれないから自分から促すタイプと居るんだなぁと思った。 コレは昔の戦国時代のお偉いさん達の性格を描いたものだ…………どれが誰だったかなんて今はどうでも良い。 この中で言うならカレンは殺そうとして来るタイプなのか…それとも大事な何かを隠してる。  そんな事よりひかるさんを追いかけないとな! 追い掛ける事30分…結構良い運動になったぞ…。 「ひかるさん!待ってくれ!」 「何で名前を知ってる?気持ち悪い…男のストーカーなんてお断りだぞ」 女なら良いのかよ! と言うツッコミはしない事にして。 「貴方の命を狙っている女性が居ます」 そう言うと。 彼は身に覚えが有る様子で顔が青褪めて行くのが見て分かった。 「何で私の名前まで…そして、変な時計を売っていた占い師の言う事にまで一緒何だ?」 ソレは知らない。 貴方とカレンの怒りの爆発が、二次元で起こり、相乗効果として三次元空間にも及んでいる。 としか言いようが無い。 それに………心愛さんが占い師に変わっているのは些細な事なのだろうか? それとも、ひかるさんの目から見て占い師に見えただけなのだろうか? ソレに拓人は何も言ってこないが飴は一体誰から貰い受けたのだろうか? 心愛さん? それともカレン本人? 時間をループ出来る以上カレンも時計を持って居る筈。 カレンが一番時間差が激しいという事か? なら、あんな鬼畜生みたいな性格にもなろうにな。 でも、確信を持って言えるが…。 カレンは神様では無い! 悪魔も良い所なんだよ! 時計の回数は後一回。 死んでリセットリベンジも可能だが…失敗した時のリスクが高すぎる、何しろ一人では心許ない。 でもまだ状況を冷静に判断してみよう。 1日目の朝早く。 拓人を味方に付けて。 ひかるさんを捕まえて状況説明。 後は攻めて来る者を待つばかり、と来たものだ。 良し、状況把握は程々に話を進めよう。 ひかるさんを護るべく立ちあがった俺達だが、いつ、何処から敵が(カレンに玲奈)襲って来るか分からない状況の中 やる事は密閉空間に居ては埒が明かないと言うことだ。 なら、何時でも迎え入れられる絶好の環境を作った上で、カレン、玲奈を倒すしか無い!。 だけど、拓人がこう言い出した 「ヤバイ!時間軸が歪み始めてる!来るぞ!」 そして現れた。 玲奈が………。 あの時の様に悍ましい武器を持って。 「約束………破りやがってぇ‼」 (!!) その言葉は、明らかにオレにぶつけられた文言だった。 そこへ拓人が助けてくれるかと思いきや、逆にこんな事を言ってきた。 「今はまだ決戦の時期じゃない気がすんだよなぁ…ってか争ってる場合か?俺達?」 「どうしたんだよいきなり?」 「いきなりもへったくれもねぇよ!天体が滅ぶかもしれないんだぞ!ってか一回滅んだ!ソレをやり直しでどうにか出来ればって勢いで時計を持ってる俺達は居る筈だろうが!」 確かにそうだ。 だが、オレは皆の言う事を理解し、追いつく迄に時間が掛かり過ぎるタチだ。 実際何回も死んでれば気持ち悪いか、気が狂うんだがな。 そんなこんな考えてたら拓人がまた何か言ってきた。 「死んでも、時計を使っても、どのみち時計は一個。やり直しできるじゃねぇか?よ〜く考えてゆっくり判断しろ、な?」 やっぱり…やり直すしかないじゃないか。 なんて情けない詰み方なんだ…………。 第六章 オレは何処かで、時計を使う方向で検討することにした。 そして、その状態で心愛さんから時計を一個買えば………ホラな? 無限ループの出来上がりさ。 時計が無くなったら無限でも何でもないんだが、心愛さんは売りに出す位だからかなりの時計を所有している筈。 そんな心愛さんは相乗効果とか受けないのかな? そんな事より、今………オレの中でスローで見える玲奈に抵抗する力は簡単に有り、武器を奪い立場逆転と行った所か。 「でも………悪いのは無責任にあんな事言ったオレの方だから…ごめん!玲奈!無責任な事言って!」 急に玲奈が泣き崩れて 「じゃあ期待させないでよ!何もかも終わりを迎えた星での微かな期待だったのに!」 オレは玲奈を慰めながら 「ごめんな………あともう少しって所で何時もアイツが殺しに来てさ」 「イヤ…アイツ?」 今までに至る過程で色んなヤツらに殺されたから「アイツ」を誰に特定して良いか判らないでいる。 そして、時は静止した。
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