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「竹内さんを連れて来ました。
後は、よろしくお願いします」
私は、美しいコンシェルジュのお姉さんから、イケメンマッチョのコンシェルジュのお兄さんに身柄を引き渡された。
一体、これから何が始まるのか全く想像がつかない。
恐怖が先走って、私の体はガクガク震えている。
「竹内さん、そんなに青ざめてどうしたんですか?」
イケメンマッチョのお兄さんは見た目とは真逆な繊細な笑みを浮かべて、私にそう聞いてきた。
「わ、私、これからどこへ行くのでしょうか…?
ほ、本当は、横浜へ向かわなきゃならなくて…」
お兄さんは私の手を引いて、また違う場所へ連れて行く。
着いた場所には重厚な自動扉があり、そこにシステムキーをかざすとその扉がゆっくりと開いた。
「竹内さん、ここでしばらく待ってて下さい」
イケメンマッチョなお兄さんはそう言い残して、すぐにその場から消えた。私はあまりの驚きに声も出ない。
だって、私が取り残されたその場所は、地下のフロアにこんな空間があるなんて誰も想像がつかないくらいの高級ラウンジのような場所だったから。
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