沫雪

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前付き合ってた人に 言われた言葉が忘れられない。 「お前の地元って、どんな感じ?」 「んー、自然が多いところかな。 冬は雪もたくさん降るよ。」 「ふーん。俺、寒いの無理だわ」 「えー。今度一緒に行こうよ。」 「やだよ。田舎って何もないし。」 心に冷たい何かがスッと突き刺さる。 「はは。そうだよねー。うん…。」 私の作り笑いにすら彼は気付かない。 いつも私じゃない『誰か』に 連絡してるのも知ってるよ。 でもきっとそれにも気付いてないよね。 何でもあるはずの都会に来たはずなのに、 心の隙間は広がるばかりだった。
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