2度目の花嫁

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「私は、晴太くんが思ってるほどいい人でもないし、私とあなたに未来はないからよ。晴太くんには幸せになって欲しい」 「僕は……あなたといたいんです」 「私じゃ、晴太くんを幸せにできない」 「そんなことは望んでいません。僕が、あなたを」 「私は……私は雪斗に復讐したくてあなたと一緒にいただけよ」 私の言葉に驚き軽蔑するだろうと思っていた晴太くんは、ただ俯いた。でも、すぐに顔を上げる。 「どうしたら、気が済みますか? 僕にできることなら手伝います。優里さん」 本当の名前を呼ばれて驚き、言葉に詰まった。 「……知ってたの? いつから?」 「忘れるはず、ありませんよ。再会した瞬間に顔を見てすぐ分かりました。驚きましたよ。既婚なのかを知りたくて名前をきいたら、“さちこ”。いや誰だよって」 「名乗れるわけ、ないじゃない」 今までの、晴太くんの行動に合点がいった。そして私は、酷く情けなくなった。
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