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無理やり開けたドアの外は、白い廊下が続きいくつもの部屋があるのかドアがならぶ。
軸足の方向に逃げ走り、大きな扉に突き当たった。
それまで何度かの扉をこじ開けたが、外には出る事ができず、私は焦っていた。
背中には何本かの注射の矢が、私を捕らえようと躍起になっている。
硬く重い頑丈な扉・・・
今度こそ外へ・・・
「ギ・ギ・ギィ~」
「わぁーやめ!やめろー」
後から追いかけてきた者が叫ぶ。
掴んだ扉は、ヘコむ事なく形を保っている。その頑丈さが、ここがそうかと睨んだ通り外だ・・・!?
のはず・・・
が!!
違っていた!!!
ひとつの部屋だった。
大きな筒状の水槽がいくつも並ぶ研究施設の部屋のようでビービーと危険な音があちこちで鳴っていた。
水槽を隠れ蓑にしながら進むと球体の水槽に脚が止まった。
球体の中、白い肌に緑色の眼、頬に鱗状のものがめり込んでいるのか、水の中でしか生き場がない生き物・・・
《人魚!?》
青緑の髪が、水槽全体に生き物のように蠢いて肝心の下半身を確かめられない。
私も今は、人とは言えないような風貌に。
だからか、球体の君も私に話しかけてきたのだろう精神感応を感じた。
⦅ここから出して!⦆
「えっ、ここから?」
⦅そう、ここから出たい。⦆
球体の君が水槽を両手を叩いて出たがっていた。
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