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目が覚めたら白だった。
いやこの場合はホワイトと言うべきか。
ヒーロー秘密基地の洗面所の鏡に映る
自分の姿を見て「レッド」が嘆いた。
今日は悪の秘密結社と10時に対決のスケジュールが組まれていたはずだ。
確か、今回の相手はよりにもよってアイツ。
『毛ガニ怪人タラバニアン」
アイツはかなり口が軽い。
「レッドの野郎、漂白されてたで。」
あっと言う間に怪人仲間の間での
『美味しいネタ』にされてしまう。
それにうっかり新メンバーのサーモンピンクさんの隣に立ってしまったりでもしたら、そこだけフンワリしたパステルカラーの図になって場が映えない事間違いない。
あ〜、そういえばブルーの奴、俺のポジション狙ってるってイエローが密告してきたな。
このチャンスを奴が見逃す訳がない!
憂鬱だ。
レッド、いやホワイトは頭を抱えた。
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