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「そうだ! これから皆で飯でも食いに行こーよ!」
……突然、奏君がとんでもないことを言い出す。
皆でご飯?
「お前なぁ。まずは実家に帰って、父さんと母さんに顔見せるのが先だろ」
と、周先生は答えるけれど。
「父さんと母さんとは夜にゆっくり話せるけど、このメンツで飯食える機会なんて早々ないよ! きょーちゃんとも色々話したいし、カズオミ君にはきょーちゃんに勝手に告ったこと謝りたいし、涼也君とは兄ちゃんとの関係とか色々聞きたいし!
そうと決まればレッツゴー!」
そう言って、奏君はスタスタと早歩きで歩いていってしまう。
どうやら、着いていくしかなさそうだ。
「あー……ごめん、本当に」と、周先生が俺達に謝る。
「何だったら、涼也だけ連れてくから、北瀬と一臣君はあいつに付き合わなくても大丈夫だぞ?」
「何で俺は連れてかれるんだよ」
「それは当然だろ。あんなんでも一応れっきとした弟なんだ。お前のことはちゃんと紹介する」
「家族に紹介とか、いらないって!」
周先生と涼也君が軽く揉めていると、一臣がゆっくりと口を開く。
「先生。良かったら僕と京ちゃんもご一緒してもいいですか?」
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