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僕は一人ぼっちになった。学校に行き、授業を受けて帰るだけの生活が続いた。友人だったいちご男君は、僕と目が合ってもすぐに顔を反らし、無視をしてきた。僕と離れたいちご男君は、新しい友人と楽しく学校生活を送っていた。自作漫画を見せ合い、友人と楽しく会話をするいちご男君を見て、自分が惨めになった。あの時、僕が悪事をバズらせるこだわりを捨てていれば、僕達はまだ友人でいられたのに。いたたまれなくなった僕は、教室から出ていき、トイレに向かった。そして個室にこもり、自らの振る舞いを反省した。僕の悪事は、誰かを傷付けただろうか?写真を見て不快に感じた人は沢山居ただろうか?更正して下さいという、大魔王さんの弟さんの言葉が、胸を締め付けた。ごめんなさい、僕が馬鹿でした。
そして僕は、学校を辞めた。毎日楽しそうないちご男君を見るのが辛かったから。最後の登校の日、放課後に屋上でアンパンをかじった。ここでよく、いちご男君と昼飯を食べたっけ。SNSに誘われたのも、ここでだったな。楽しいから一緒にやろうよ、良彦君!と言ったいちご男君の笑顔を思い出した。
「…今日のアンパンはしょっぱいな…」
僕は泣きながらアンパンを完食すると、その場から立ち去った。
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