妄想推理3

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伊門冬は、お手伝いの成田が入れてくれたコーヒーを飲みながら、連載の小説を執筆に追われていた。 伊門は「家」という小説を出版をしてからそれなりに有名な小説家の仲間入りしたのだった。 今日は、その連載が間に合うかどうかで、出版社の木田も駆けつけていて、小説が出来たらすぐに会社へ持って行けるように待機していた。 木田はソファーで目をつぶりながら原稿待ちをしていて、図体がでかいために大仏が座ってるみたいになっていた。 その時、インターホンが鳴り木田の眉が少し動いた。 成田がすぐに玄関に行き対応をする。 玄関から成田と一緒に入ってきたのは刑事の金村光だった。 金村は「おはよう!」と長身で顔が長くておまけに元気に入って来た。 金村はソファーで目を瞑って動かない木田を見て「大仏か?」と言うとそれを聞いた木田が「また、あなたですか?先生は今大変忙しんですよ。あなたら、警察に付き合ってる暇はないんですよ。先生、私が先ですからね。」と言って金村を見て「フン」という顔をした。 金村は伊門を見て「忙しいか?そうか。」と言うと伊門が小声で「出来た。」と言うと木田が「先生!お疲れ様です。」と言って出来た原稿を確認して「オッケイです。」と言って帰る準備をして「では、お疲れ様でした。私はこれをすぐに届けますので、あ、成田さんコーヒーごちそうさまでした。」と二人に頭を下げていく。 金村を一瞥して口パクで「邪魔するなよ。」と言って出ていった。 金村は「あいつ!いつか公務執行妨害で逮捕したいな。」と半笑いで言う。 そして、金村は伊門を見て「伊門、少してを貸してくれないか?」と聞く。 伊門冬のもうひとつの顔が警察に捜査で協力をしていた。 それも、妄想で推理をするだけだったが。 伊門は「丁度暇になったしいいよ。」と言った。 事件の内容! 事件は二人の兄弟が住む家で起きた。 その日は雨が降っておりおまけに雷がなっていた。 夜中の一時ぐらいでその雷の音で弟の村田一(40)が起きてリビングがある1階に降りていき電気をつけると兄の村田要(45)が血を流し死んでいた。 弟はすぐに救急車と警察を呼んだ。 何者かに殺害された兄の村田要は投資家をしていて家に引きこもることが多くて交友関係は少なかった。 弟の村田一はスーパーの店長をしていてとても明るい性格だった。 警察は弟の一を疑い任意で取り調べをしている。 弟は一階に降りる前に「うぉー」と言うバケモノみたいな声を聞いていたという。 刑事の金村が話し終えると「どうだ?伊門。」と聞くと伊門が「あのさ、お兄さん。ウォーターサーバーって契約していた?」と聞くと「わからないな!確認するよ。」と言うと伊門は「あとさ!そのバケモノの声も気になるからその同じ時間にその部屋で聞いてよ。」と言うので金村は「わかったよ。じゃぁまた、来るよ。」と言って出ていった。 伊門冬はコーヒーを飲んで自分の首にしてる白いマフラーを触った。 次の日、刑事の金村が伊門の家に来て「遅くなって悪かった。伊門よくわかったな!要さんがウォーターサーバを契約していたのが、ここ一年ぐらいそれを使っていたようだ。それとな、あの声、野良犬だよ。最近、そこの周辺で出没してたみたいでそれが夜中に雷鳴って驚いた声だろって、で!何がわかるんだ?」と聞くと金村さ成田が入れたコーヒーをすすりながら聞くと伊門がやっと口を開いた。 「ここからは、オラノ妄想の推理だが、聞いてくれよ。まず、要さんを殺害したのはウォーターサーバの業者の人だね。その人何ヵ月に一辺に家に来てメンテナスしてたと思うよ!それで、合鍵作って夜中に入って見つかって殺した。だと思うよ!だから、その業者の担当者を調べたら自ずと犯人が見つかるよ。まぁ、妄想だがね。」と言うと「そうか!わかったよ。ありがとう。」とコーヒーを飲み干して帰っていった。 伊門は満足そうな顔でコーヒーを飲み微笑んでいた。 そして、数日がたち「おはよう!」と刑事の金村が家に来た。 先に来ていた出版社の木田を見て「大仏も来ていたか?」と言うと木田は眉を動かして「あなたこそ何しに来たのですか?私は先生に手直しをしてもらいにきましたけど!…」と言って首を横に捻る。 その時、「終わった。」と小声で伊門が言うと木田は原稿を確認して「完璧です。では私は。」と言って出て行くときに金村に向かって指を指して「邪魔はしないように」と言って帰って行った。 金村は「あいつ!しばいたろうかな。」と笑う。 金村は続けて「伊門!犯人捕まったよ。お前今回ハズレたな。犯人は弟だったよ。兄の株の資産欲しくてやったんだと。でも、お前が業者疑わなかったら今回解決しなかったよ。いやな、業者の担当あたったらその日忍びこんだのは認めてそれで弟が兄を殺害するのを目撃して怖くなってその場から逃げたんだと!それを弟の一に確認するとあっさり認めて逮捕といたったよ。まぁ、ありがとうな!ところで、なんでサーバ契約してるのわかったんだ?」と聞くと伊門は「投資家と言ったらサーバでしょ。」とボソッと意味わからないことを言う。 金村は「そうか。」と言って帰って行った。 成田が「先生。仕事しますか?」と言うと伊門は頷いて次の執筆の準備をする。
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