登場人物紹介

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 汗を浮かせたきれいな顔が、こんな状況でイタズラっぽい笑みを見せている。  瞼に軽くキスされて囁かれた。 「ジェイミーの中、トロトロに柔らかくなったよ。だからよくわかる。ヒクヒク痙攣しながら、俺のものを欲しがって最高に締まってるのが」  否定できなかった。実際ジェイミーは、ロベルトの肉が欲しくてたまらない。  するとゆっくりと、ロベルトのものが秘孔から引き抜かれていく。 「あっ、嫌だっ……」  引き絞るように秘孔を蠢かし、秘孔の浅い部分でようやくロベルトが引き抜くのをやめる。 「ジェイミーにはさんざんイジメられたからね。ささやかな仕返し」  クプッ……と秘孔から完全にロベルトのものが引き抜かれ、すぐにまた浅く含まされる。それを繰り返され、ジェイミーは頭を左右に振って煩悶する。 「ロベルト、頼むから――」 「頼むから、何? 俺も早く、ジェイミーの中でいっぱい感じたいから、おねだりしてよ」  蕩けた秘孔の入り口に、逞しい感触が擦りつけられる。喉を鳴らしたジェイミーは、羞恥に気が遠くなりかけながら囁いた。 「――……ロベルトの、欲しい……」 「欲しいって、どんなふうに? もうジェイミーの中には入ってるよ」  確かに、秘孔に浅くロベルトのものを含まされるが、ジェイミーが欲しいのはロベルトのすべてだ。 「……もっと、奥まで、欲しいんだ。それに、突いてほしい」 「すごく興奮する。ジェイミーにエッチなこと言われると。――また、イジメたくなるよ」  言葉と共に、秘孔にググッとロベルトのものが満ちてくる。吐息を洩らしたジェイミーは、大きく背を反らしながら、しっかりとロベルトと繋がる。  これまでになく力強く突き上げられ、快感に息が詰まりそうになる。 「あっ、ん。んんっ、んーっ、奥、い、い……」 「俺もいいよ。まだまだ締まるね。ジェイミーの中は」  グリグリと最奥を抉られ、たまらずジェイミーのものは甘い蜜を振り撒くように、絶頂に達する。  それが合図のように、腰に絡みつかせていた両足の膝裏を掴まれる。折り曲げた両足をしっかりと胸に押し付けられ、繋がっている部分をロベルトに熱い眼差しで見つめられる。 「嫌、だ。そこ、見る、な――。ロベルト、嫌だ」 「どうして? 俺は見たいよ。クールなジェイミーの、素直で熱い部分なんだから」  見下ろされながら、秘孔からロベルトのものが大きくゆっくりと抜き差しされる。  感じやすい肉を擦り上げられる感触に、羞恥で身を焼かれそうになりながら。ジェイミーは乱れる。感じすぎて啜り泣きすら洩らしていた。  次第にロベルトの動きが激しくなり、秘孔にあるものが逞しさを増した気がする。  甘えるような声で囁かれた。 「最後も、ジェイミーの中がいいな」  惑乱した頭では、すぐにはロベルトが言おうとしていることがわからなかったが、秘孔で熱いものが円を描くように動かされると、体で理解させられた。  夢中で頷き、両腕を伸ばしてロベルトの肩に掴まる。念を押すように問われた。 「ジェイミーの中に、いいよね?」 「い、からっ……」  両足をしっかり抱え直され、小刻みな動きで秘孔の最奥を何度も突かれる。  そして、ロベルトが呻き声を洩らして、なんとも言えない恍惚の表情を浮かべる。  ロベルトのものが震え、ジェイミーの秘孔の奥に熱い奔流が生まれた。 「あっ、あっ、来て、る……」  思わずジェイミーは上擦った声を上げる。日本語の表現として正しいのかなど、考える余裕はなかった。  ただ、注ぎ込まれるロベルトの絶頂の証を、貪欲に受け止める。  この瞬間、ジェイミーの頭の中は真っ白になっていた。  片腕でしっかりと抱き締めてくれていたロベルトが慎重に体を離したので、ジェイミーは目を開く。さきほどまでの交歓が強烈すぎたのか、まだ体を揺さぶられているような感覚が残っている。  ロベルトは体を起こし、ルームサービスで頼んだシャンパンをグラスに注いでいた。  向けられたロベルトのよく日焼けした背には、行為に夢中になったジェイミーが、加減もわからずつけた引っかき傷が残っている。  快感で我をなくすと、手当たり次第のものを引っ掻くのは、どうやら自分の癖らしい。  赤くなって、ところどころ血が滲んでいる引っ掻き傷が痛々しく、ジェイミーもゆっくりと体を起こす。気配に気づいたロベルトが肩越しに振り返り、にっこりと笑いかけてきた。 「喉渇いたでしょう? ジェイミーも飲む――」  ジェイミーはロベルトの背に唇を押し当てると、血が滲む引っ掻き傷を丹念に舌先で舐める。大きく一度だけロベルトが体を震わせた。 「興奮するね。そんなことされると。……また、ジェイミーを鳴かせたくなる」 「やってみろ」 「じゃ、遠慮なく」  グラスを置いたロベルトに抱き締められ、再びベッドに倒れ込む。
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