eisode261 死角

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両手を一括りに持ち上げられ——。 そのまま壁に背中を打ち付け胸を突き出した形で嬲られる。 「アア……」 いい気分だ——。 強引な口淫とは反対に僕の素肌を弄る手つきはこの上なく優しい。 「こんなのっ……地獄だよっ……」 「すぐに天国に行かせてやるさ」 征司は待ったなしだった。 「アンッ……!」 僕の身体をひっくり返すと 我慢のきかなかった10代の頃そのままに細い腰を押さえこむ。 「やめて……後悔する……」 言ったって抵抗できないのも 止まらないのは分かってた。 「後悔?後悔なんて誰がする?」 「んあああっ……!」 征司は僕の中を求め、いきり立つものをあてがうと同時体重をかけた。 「はあっ……ああ……」 後悔するのは僕——そして九条さん。 「何を言ってもおまえの身体は俺を受け入れる。ほら、こんなにすんなりと——しっかりと」 この人は多分——しない。
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