41人が本棚に入れています
本棚に追加
「でも俺達その沼の場所知らないぜ?」
「大丈夫!私達は知ってるから。ね!」
事前に携帯で調べておいたのだ。便利なものである。
「そう。まあいいか。じゃ、最初は俺達からスタートな。その後少し経ったらお前達来いよ」
「ああ」
司は、私の方を見ずに返事をする。
さっきまで楽しく話していたので、安心していたがやはり難しそうだ。
由美子達は楽しそうに騒ぎながら歩いて行った。
残された私達はと言えば、とても気まずい雰囲気の中玄関のポーチに並んで腰を下ろし出発まで待っていた。
「あの・・・さ」
「・・・・・」
「あの・・・」
私は思い切って何か話してみようと思うのだが、不安ばかりが先に立ち上手く話せない。
「何?」
司の少し不機嫌な返事が返ってくる。
私は思い切って聞いてみた。
「あのさ、最近司。凄く素っ気ないけど何かあった?私が分かってないだけで、何か嫌な事しちゃったのなら言って」
「・・・別に」
「そう。じゃあどうしてそんな態度するの?」
「・・・・・」
(もう・・・終わりかな)
私が別れを切り出そうとした時、司が口を開いた。
最初のコメントを投稿しよう!