10人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
らを釣るために、何千万、何百万与えてやっても良い。未来のことを考えると、そんなものは非常に安い、安過ぎる投資だ。能力ある人間でも身体が弱くて、その能力を十分に発揮できない者もいるんだ。その人達にその臓器を提供することがどんなに有意義か、君なら解かるだろう?」
神妙な顔付きで細身の若い男は答える。
「はい、おっしゃる通りだと思います。」
深くうなずき、男は尋ねた。
「SNSの方の調整も順調だな?」
「はい。対象者が無事であるよう、国民には見せかけておりますので、安心して下さい。」
「よし。そのまま進めろ。」
若い男は、頭を下げ、ドアノブに触れる。窓際から男の声が響いた。。
「来月は、30人以上だな。」
最初のコメントを投稿しよう!