プロンプトがコルの家にただ居座る話

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ガチャッ コルが玄関を開けると、プロンプトはすぐに入っていった。 プロンプト「お邪魔しまーすっ!」 一度来たことがあるので、もう慣れた動きで進んでいく。 リビングのソファに一直線に向かうとソファに自分の荷物を投げ、勢いよく座った。 コルは台所へ向かうと、飲み物を準備する。 そして、プロンプトの前に飲み物を入れたマグカップを差し出す。 プロンプト「毎度、ありがとうございまーす。」 プロンプトは受け取ると素早く飲む。 自転車で来たので喉が乾いていたのだろう。 コルはテーブルの方の椅子に座り、自分の飲み物も飲んだ。 ただ飲み物を飲み、ソファに座っているだけの彼を、コルはただただ愛おしそうな眼差しで眺めている。家に自分以外がいる、誰かがいるってだけでこんなにもいいもんなんだなと改めて思う。 コルは、彼がいつのまにか自分の方を見ていることに気づかずボーッとしている。
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