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この手で どうしたって
あからさまな 泣き声が
声に ならないまま
耳鳴りが止まなくて
あの鳥が 飛んでいったら
僕の希望も 羽を広げる
そんな簡単な 願いも
電線から 堕ちていく
高く飛んだ あの日から
耳鳴りと同じ声がする
出会った君と 同じ声だ
いつでも僕を苦しめて
心臓の音が 聞きたくなった
それでいいからって少しうそぶいた
出会った日に知った温もりと
君の名前が 消えていく
手を添えたって 鏡の中
冷たい ただの残像
僕の喉元が 音を鳴らした
指が絡まって 爪が食い込んだ
堕ちた羽は 宙を舞って
飛べたじゃないか、なんて
希望を押し付けたまま
これで良かっただろ、なんて
君が笑った あの日から
心臓の音が 止まない
それと同時に 気付いたんだ
止めるすべを常に 探してたこと
聞きたいのは 君の音なのに
僕の音が 邪魔ばかりするって
言い訳ばかりの泣き声
埋めた声は 何のため
電線 朝日 風と冬空
僕のための 歌を唄って
聴こえないなんて、
もう 言わないから
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