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エピローグ。
私を怖がりもしない馬鹿どもが来てから、はや数週間。勘違いが激しい侍、合理的宇宙人、バカ大学生二人。この忌まわしきメンバーが目の前にいる。しかも、酒宴を繰り広げている。大学生の1人が言うには、「光で全員トンネルの外に出されて、またここで会うことにした」らしい。何でだよ。再会しなくていいだろ。するにしてもここですんなよ。にしても、こいつら本当のほほんとしてんな。前は殺しあってた、侍と宇宙人が肩組んで笑ってる。何でそんなに、笑えんだよ。もはや怖いわ。怖がらせるサイドなのに。酒持ち寄ってずっと騒いでる。他の奴らも来るから、そことは別離してやってるのに。「おーいこっちこいよぉ」大学生が呼んでる。『ハイハイ』しぶしぶ行く。にしてもこいつらずっと笑ってる。よくそんなに屈託なく笑えるもんだ。もし生きてる頃、こいつらに出逢えたら違う選択肢もあったのかもしれない。「おい聞いたか?勇門さあ元の時代に変えれなくなって」『なって?』「宇宙人と暮らしてんだって」「「「ギャハハハハ!」」」トンネル暮らしが長いと、余計にうるさく感じる。だけど、不思議と落ち着く。これが“居場所„なんてやつかもしれない。「拙者!元の時代には帰らん!」「何でえ?」「宇宙の女性はかわいい!」 ドッ! また笑いの爆発が起こる。 ズリズリ タックルの大学生が近づいてくる。「飲んでる?」『いいや、死んだら酔えないわ』「そうなんだ」騒がしい沈黙が訪れる。『助けてくれて、ありがとね』感謝してみる。何気にしていなかった。「でも、ブツリテキカンヨ?平気なんでしょ」まあ、幽霊にビームガンなんて当たりはしない。でも、助けてもらったのは初めて。生きてた頃から、初めて。『平気よ。でも、ありがと』タックル大学生は面白い位に顔を紅くした。
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