ごちゃごちゃ

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ごちゃごちゃ

女幽霊が指差す先には、まるでずっといたような自然さで田中と宇宙人?らしき男がいた。宇宙人?がこの幽霊を襲ったのか。幽霊VS宇宙人 ワクワクしないこともない。「み、水田あ!」田中が情けない声を出す。それがやけに懐かしい。『ひっ、』女幽霊が宇宙人を認識して後ずさる。「何と面妖な者か、だが外道は外道。斬る!」 スラリッ 侍が刀を抜く。まるで時代劇だ。まあ、こっちをベースに作ってるんだろうけども。宇宙人も、危機を察したらしく腰から銃?を抜く。急に不穏な雰囲気になる。幽霊はオロオロしてる。こんなんで、よく幽霊やってこれたな。田中は侍に腰を抜かしてアワアワ言ってる。オロオロアワアワと、うざったい。侍と宇宙人はというと睨み合ってる。怖い。ホラーとは別の怖さだ。田中が侍と宇宙人を避けてこちらへ向かってくる。壁に手を当てて腰をガクガクしてる。典型的な怖がり方だな。ガクガクアワアワと何とか女幽霊と自分の所にやってくる。『あんた、大丈夫?体調悪いの?』肌真っ白な幽霊に心配される、田中。「さっき大丈夫でした?」返答せず女幽霊に聞き返す。宇宙人に襲われてた所を助けたことを聞いているのだろう。『ええ、私物質的関与は平気なの』「良かったぁ」「田中、お前こそ宇宙人に何かされなかったか?」「全く、仲良く話しただけ」こいつ誰とでも仲良くなれるな。「トオォリャイアア!!」叫び声が聞こえてくる。振り向くと、侍が地面に刀を沈ませていた。宇宙人が宙に浮いている。飛んで避けたのか。銀色のブーツから緑色の炎が出ている。それで浮いているようだ。宇宙人がすかさず銃(SF映画に出てきそうな)を侍に向ける。次の瞬間銃口から青い光が迸る。侍が刀を地面から抜き飛んできた光を弾く。何だこのB級映画感。だが、リアルは壮絶だ。閃光のように侍が刀を振り上げる。『ちょっとーー!!』全員が一瞬の間、思考と行動を止める。『なに私のトンネルで騒いでんのよッ!!』女幽霊が息を深く吸う。『さっきからずっとさあ、あんた達私を怖がりもせず騒ぎ続けて!』「いや、拙者」『うるさあああい!!』「ひいい」田中が怖がる。『やっと怖がったわね!だが、もう遅い!!私の家から出てけーーー!!!』カッ!!凄まじい光が女幽霊から発せられる。
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