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何回目かのサロンコンサートの後で、演奏家が邸宅を去った後で行われるパーティーに呼ばれることになった。
どこからこんなに人が集まったのだろうか。
サロンコンサートのお客さんだけではない面子も大勢その場におり、スタンウェイの音楽室は満席になっていた。
『トリップパーティー』
金浦亮平は、そう呼んでいたそうだ。
先ほどまでの演奏会を映像で流し、そしてアルコール度数の高いジンやウォッカと共に、それが提供される。
だいたいの値段は、1番安いもので1袋あたり5千円~1万円。
同じグラム数でも、純度が高いほど高価となり、2万から時価金となる。
そして、始まるトリップパーティー。
これは本当に人から漏れだしたものなのか。
そうとは思えないような、異様な盛り上がり。
闇なのか、快楽なのか。
あまりにも異常であった。
児島尚子はその場を初めて目の当たりにして、最初は強く抵抗していたが、アルコール度数の高い酒が体内に入り、その狂喜乱舞の中で、勧められるまま、それを吸った。
翌朝、目が覚めた時、ぼやけた頭と嘔気とでひどい気分だったが、それよりも、ソファの上で自分が裸でブランケットを被っただけの状態であることに気が動転した。
ぼんやりした頭で記憶を探ってみると・・
危険薬物でトリップした現実味のない自分が行った、おぞましい乱交行為が甦る。
その一部始終を、カメラが追っていたことも甦る。
金浦亮平は児島尚子の経歴を調べあげた上で、それをネット上に流すと脅迫したため、彼女は条件を飲むしかなかった。
彼女は、由緒ある家系の令嬢であったため、それを公にはどうしても出来なかったのだ。
そして・・
抗いがたい危険薬物の快楽を前にして、まもなく彼女も薬漬けにされていった。
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