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「もっと早く解決できたんじゃないか?」
人混みに紛れ、草むらの前で袈裟を着た男性が白い彼女へ声をかけた。
「だって、どうやれば証拠消せるかわかんなかったんだもーん」
「頼むから、事を大きくしないでくれ」
「その理由は?」
「仕事が増える」
苦笑いを浮かべた袈裟を着た男性は、二本の指を交差させ動かし、何事も無かったかのように集まる人々の元へ歩みを寄せる。
「大丈夫です、もうお祓いは済みましたので、安全です」
そう袈裟を着た男性が話すと、草むらから覗く彼が笑った。
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