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 彼女の笑顔に乗せられた優しい声と共に、公園の中を男の叫び声が響く。  カメラを持った男が、叫ぶマイクを持つ男とその視線の先を交互に映している。  草むらの中に何があるのか、ここからは見えない。だけど何かものすごいモノを見つけたと大騒ぎして戻って来た。 「あれは偽物? ホンモノ?」 「……わかんない」  だけど笑顔の彼女は『できた』と立ち上がり、背中を向けてしまった。  彼女の目の前には小さくも立派なお墓のようなものがあり、丁寧に何処から持ってきたのか木の板の上にそれは置かれていた。 「気持ち悪い、なんだね君は」  彼女へ向かってそう話すマイクの男。  まだ公園の先にいるカメラを持つ男は、見つけた何かを足で蹴っている。 「あぁあ」 『お前たちもボクをおもちゃにするんだね』  彼女を馬鹿にしたこと、それを足蹴にしたこと、溜まりに溜まった怒りが両手を震えさせ、大人達の視線を初めて集めた。 「なっ何だ!?」
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