秋風に吹かれて

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絶句している遼くんに、さらなる追い討ちをかけた。 「雪花がプールで溺れたとき、密会していたと思われてるの。その疑いを晴らせないと無理みたいで……」 「ごめん、俺のせいだな。それじゃあ、やっぱり……やっぱりまた松田先生とよりを戻すの?」 「そうよ、そういうことになるわ。みんな、みーんな、遼くんのせいよ」 ひどくショックを受けたようで、顔が青ざめてみえた。 「プッ、クスクスッ」 「え、、あ、彩矢ちゃん?」 吹き出したわたしを見て、キョトンといぶかしげな顔をした。
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