秋風に吹かれて

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「うそよ、全部うそ。親権は間違いなくわたしのものですって。フフフッ、心配しすぎて損しちゃった」 「本当に? 」 信じられないのか、まだ硬い表情をしている。 「ごめんなさい、嘘ついて。でも、潤一さんに弱みを握られたのは遼くんのせいでしょう。そのせいで私、夜も眠れなかったんだから」 「彩矢ちゃん、本当に? 本当に大丈夫なのかい? 悠李と雪花ちゃんの親権は……」 「弁護士さんが大丈夫って言ってたもの。それに潤一さんにはこの間、アメリカ人女性との間に赤ちゃんが産まれたのよ。悠李と雪花の親権なんてますます無理な話だわ」 「それじゃあ、俺たち結婚できるの?」 やっと信じてくれたのか、遼くんの目に明るい光が灯った。
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