232人が本棚に入れています
本棚に追加
「……うん、早く一緒に暮らしたい」
幸せな感情が押し寄せてきて、思わず涙ぐむ。
「彩矢ちゃん、信じていいんだね? 本当に、今度こそ本当に結婚できるんだね?」
まだ半信半疑なのか、用心深く念を押すように聞いた。
「……うん、雪花のことも可愛がってくれるでしょう?」
「当たり前だろ。本当に悠李と雪花ちゃんと四人で暮らせるんだね? 一緒になれるんだね」
ひどく感激したように、私の手を両手で握りしめた。
「これからは子供たちにも会ってね。遼くんならすぐに懐いてくれるはずよ。悠李とは元々仲がいいし、なにも心配いらないわね」
「年内にでも結婚できるかな? 彩矢ちゃんはどうしたいんだい?」
「まだ離婚して間もないから、派手なことはしたくないけど、私も一度でいいからウエディングドレスが着てみたいな」
「そうだね。そうしよう。どこか南の島にでも行って、挙式しよう」
そう言ってきつく抱きしめた。
「嬉しい。……私、とっても幸せ」
「彩矢ちゃん……」
胸に顔をうずめて涙ぐむと、顎を持ちあげられて激しくキスされた。
私たち、やっと夫婦になれるのね。
優しい遼くんとこれからは、ずっと一緒にいられるのね。
最初のコメントを投稿しよう!