232人が本棚に入れています
本棚に追加
**潤一**
彩矢と離婚した後、ジェニファーと一緒に暮らしていたが、入籍はまだしていなかった。
ユタ州に住んでいる母親が、産後のジェニファーを心配してやって来た。
自由で気ままなジェニファーとは違う厳格な母親は、アパートに着くなり婚姻届のほうはどうなっているのかと、キツい視線を俺に向けた。
彩矢とはすでに離婚もしていて、産まれた子が俺の子だと証明された今、結婚を拒否する理由は見当たらない。
彩矢に未練がないわけではなかったが、確かに俺にはジェニファーのような女が向いているような気もした。
家庭を顧みず、仕事に没頭していようとも、ジェニファーなら自分の人生を好きなように、気ままに生きられるのではないか。
元々、シングルマザーでも良いと言っていたくらいだ。
身勝手な俺になど期待することもなく、息子と楽しく暮らしてくれることだろう。
最初のコメントを投稿しよう!