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「パパは仕事で家になんていないの。帰りだって毎日遅いし、一緒に暮らしていたんだから悠李にもわかるでしょ。パパは遊んでいる暇なんてないのよ」
「遊んでくれなくていい。悠李パパがお仕事から帰ってくるの待ってる」
「ハハハハッ、悠李、おまえは可愛い奴だな。そこまで言われたら無理をしてでも早く帰りたくなるな。俺がいない昼間は美穂が居るから、いつ来てもいいんだぞ」
なんの遠慮も躊躇いもない潤一に苛立つ。
「やめてください!! あなたは自分のことしか考えてないんだわ。子供の幸せを少しは考えてよ! ふたつの家を行ったり来たりしていたら、子供たちはずっと引きずって悲しい思いをするのよ!」
「自分のことしか考えてないのはおまえじゃないのか? 悠李の気持ちが少しもわかってない」
痛いところを突かれて、顔が引きつった。
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