春の嵐

69/77
225人が本棚に入れています
本棚に追加
/486ページ
「とにかく今日はもう帰ってください!」 潤一はふてぶてしく薄笑いを浮かべていた。 この人はどうしていつも余裕があるのだろう。 なぜ、私はいつも取り乱してしまうの? 「じゃあ、悠李、雪花、またな!」 潤一が悠李と雪花に軽く手を上げた。 「あ、あの、これ、、つまらないものですが」 うなだれて押し黙っていた美穂先生が顔を上げて、ケーキが入っているような箱を差し出した。 「いりません!!」 ヒステリックに返答し、玄関のドアを閉めた。
/486ページ

最初のコメントを投稿しよう!