春の嵐

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感情的に追い払ってしまったことに、ひどく落ち込む。 どんな時にも穏やかに対応ができる大人になりたいと、いつも思っているのに。 まさか、美穂先生が一緒だったなんて。 沈んだ気持ちで振り返ると、悠李が恨みがましい目で私を睨んでいた。 「ママのいじわる!!」 悠李はそう叫んで靴を脱ぐとリビングへ行ってしまった。 悠李……… 「あしたもみほせんしぇいとあそぶ」 雪花にまでそんなことを言われて、泣きたくなる。 暗澹とした気持ちで上がりかまちに雪花を座らせ、靴を脱がせた。
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