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「やっぱり、今日も帰っちゃうのかい?」
お風呂から上がった私を、遼くんが寂しげに見つめた。
「ごめんね。だって、いくら明日がお休みでも外泊はちょっと恥ずかしくて。悠李に " ママどこに泊まってたの? ” なんて両親の前で聞かれてもね」
「ハハハッ、確かにそれは言えるな。早く一緒に暮らしたいなぁ。じゃあ、何時に帰る?」
掛け時計を見ると八時になろうとしていた。
「九時までには帰ろうかな。雪花は寝てしまってるかな」
「あと一時間しかないじゃないか」
いきなりヒョイと遼くんに抱き上げられる。
「キャッ! だ、大丈夫? 腰を痛めないでね」
「年寄り扱いするなよ。彩矢ちゃんは軽いよ」
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