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「おなか空いてるだろう? たいしたものはないけど、なにか食べたほうがいいよ」
冷凍庫を開けて、遼くんがガサゴソなにかを探していた。
やっぱり優しいな、遼くんは。
早く一緒に暮らしたい。
「ほら、彩矢ちゃんの好きな蟹クリームのパスタがあったよ」
冷凍庫からパスタを取り出して振り向いた。
「ありがとう。じゃあ、やっぱりそれ食べるわ。自分でやるから」
冷凍パスタを受け取り、お皿に盛り付け、レンジに入れた。
「そ、それで、、弁護士さんからはなんて?」
洗面所で手を洗っていた私に、恐る恐る訊ねる。
「……わたしのほうが負けるって」
「マジで?……そ、そんな、、」
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